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胸の奥まで、脳みそのひだまで静けさが 染みこんでしまう、圧倒的な無音の世界だった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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静けさ・静寂
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前後の文章を含んだ引用
......てそこに幾千、幾万もの黒いナマコが静かに横たわっている。寄り添うものあり、ねじ曲がるものあり、まるで不思議な植物のようにそこに息づいている。 妙な光景だった。 胸の奥まで、脳みそのひだまで静けさが染みこんでしまう、圧倒的な無音の世界だった。 水からあがって、浜で待っているさせ子のところに行った。「すげー、ナマコね。」 私は言った。 させ子は青い水着で、缶ビールを飲んでいた。そして淡々と言った。「あ......
単語の意味
圧倒(あっとう)
圧倒的(あっとうてき)
胸(むね)
無音(むおん・ぶいん)
圧倒・・・ひときわ優れた力を持っていること。他よりとても勝っていること。また、その力で相手を押さえつけること。
圧倒的・・・他とは比べ物にならないほど優れていること。
・・・1.体の前面で、首と腹との間の部分。また、その内側にある心臓や肺臓、胃などの内臓。
2.(胸に宿るとされている、)心。想い。心中。
3.乳房(ちぶさ)。おっぱい。
無音・・・1.(「むおん」と読んで)音がしないこと。また、音が一切聞こえないこと。
2.(「ぶいん」と読んで)挨拶するのが適切であるのに、挨拶のないこと。また、しばらく便りをしないこと。音信が途絶えること。(ご)無沙汰(ぶさた)。
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