すらりとした体

この世のモノとも思えぬ細長い手足と小さな顔

鶴のように 痩せた長身

痩せて手脚の長く姿勢も良く、バレリーナのようにも見える。

すらりとした華奢な体格

短距離走者のように引き締まった体

絵にもならないアダム

葉子だけは春が来てもやせた。来るにつけてやせた。ゴム毬（まり）の弧線のような肩は骨ばった輪郭を、薄着になった着物の下からのぞかせて、潤沢な髪の毛の重みに堪（た）えないように首筋も細々となった。やせて悒鬱（ゆううつ）になった事から生じた別種の美――そう思って葉子がたよりにしていた美もそれはだんだん冴（さ）え増さって行く種類の美ではない事を気づかねばならなくなった。その美はその行く手には夏がなかった。寒い冬のみが待ち構えていた。

サニーレタスとかやわらかい仔牛肉とか星のかけらしか食べてこなかったみたいな、色白で細くしなやかな身体つき

がっしりした格闘家のような体