信号の青い灯は見る間に近づいてきて、フロントガラスの右側からサイドウインドウに移った、と思う間もなく一瞬のうちに消えていく。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 ページ位置:23% 作品を確認(amazon)
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車窓からの風景
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......つめた。「……嬉しくなんかなかったよ。苦しくて、悲しくて、悔しいだけだった」 健太くんは「そう?」と聞き返したが、声の響きは半分納得しているようにも聞こえた。 信号の青い灯は見る間に近づいてきて、フロントガラスの右側からサイドウインドウに移った、と思う間もなく一瞬のうちに消えていく。前方の暗闇には、また次の信号が見える。今度も青。ずっと、青。すべて、青。この車はどこを走って、どこへ向かっているのだろう。僕はいつまでこの車に乗せられているのだ......
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車窓からの風景の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
飛び去る景色の何もかもが速く、新鮮に映る。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
田畑の上を、電信柱や人や森が、スイ、スイ、来ては飛び去る。
宮本百合子 / 伸子
車窓の外を眺めていた。のっぺりとした平板な土地に、これという特徴のない建物が、どこまでも際限なく立ち並んでいる。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
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「地上・陸地」カテゴリからランダム5
「ここはまだ東京ですか?」僕はそう訊ねてみた。 「もちろん。そうじゃないように見えますか?」 「世界の果てみたいだ」
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
丘の蔭に押しひしがれたようにかたまっている、小屋のような貧しい人家
日野 啓三 / 抱擁 amazon
列車が着くたびに猫の額ほどの駅前広場が人波で埋まる
西木 正明 / 『幸福』行最終列車 amazon
大蛇のうねるような坂
泉 鏡花 / 高野聖 amazon
「乗り物」カテゴリからランダム5
トブーン、ドブーンとゆるく腹 に波が当っている。
小林多喜二 / 蟹工船
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