熱病患者のように濁りきった頭
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:25% 作品を確認(青空文庫)
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ぼんやり・朦朧・ボーっとする
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前後の文章を含んだ引用
......、池の中の蓮 の実の一つに目を定めて、身動きもせずに小半時 立ち尽くしていた。 八 日の光がとっぷりと隠れてしまって、往来の灯 ばかりが足もとのたよりとなるころ、葉子は熱病患者のように濁りきった頭をもてあまして、車に揺られるたびごとに眉 を痛々しくしかめながら、釘店 に帰って来た。 玄関にはいろいろの足駄 や靴 がならべてあったが、流行を作ろう、少なくとも流行に......
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ぼんやり・朦朧・ボーっとするの表現・描写・類語(その他の気分のカテゴリ)の一覧 ランダム5
着物もぬがないでぼんやり部屋に立っている。
林芙美子 / 新版 放浪記
(睡眠中に電話が鳴って)何がどうなっているのかさっぱりわからなかった。眠っているあいだに頭の中が水びたしになって脳がふやけてしまったような気分だった。
村上 春樹 / ノルウェイの森 下 amazon
青黒い幽鬼のような姿
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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彼はこのとき自分の体の中に一つの大きな奇妙な穴のようなものがあいているのを認めた。そしてその大きな空洞には、細い奥深い肉の襞膜が無数にあって、それがいまは全く乾ききって湿気の当るのを待っている。そして彼はその乾燥した襞膜を、濡らしてやらなければならないのである。《…略…》彼は自分の干された茸のような内部を、しめしてやらなければならない。
野間 宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
潜在意識というものは、いつも、本人に気付かれないままに常住不断の活躍をして、その人間を根強く支配している
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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