深く椅子にかけ、上体を捩って片肱をかけ、椅子の背を抱えこむような恰好をした。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:64% 作品を確認(青空文庫)
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座り姿勢
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前後の文章を含んだ引用
......よ」 「ああそう」 佃は、まっすぐ横田のいる部屋に入って行った。 「いらっしゃい」 「やあ――お留守に上っていました。いかがです? おいそがしいらしいですね」 佃は、深く椅子にかけ、上体を捩って片肱をかけ、椅子の背を抱えこむような恰好をした。 「いやどうも――相変らず貧乏暇なしで瘠 せています――あなたはよく肥っておいでですね」 新しい茶を持って入って来た伸子には、その言葉が何だか角々して、相手を傷ける......
単語の意味
上体(じようたい)
背(せ)
上体・・・身体の腰から上の部分。上半身(じょうはんしん・かみはんしん)。
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座り姿勢の表現・描写・類語(姿勢・ポーズのカテゴリ)の一覧 ランダム5
回転椅子に体をくずして腰かけていた。
野間 宏「真空地帯(新潮文庫)」に収録 amazon
椅子の中に深く沈みこみ
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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「姿勢・ポーズ」カテゴリからランダム5
ダッシュボードに脚を投げだしてシートに身を沈め、おなかの上で両手を組んでいた。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
襤褸(ぼろ)の間に、提電灯が吊されて、伊兵とふでがこれも襤褸のようにそこに坐っていた。
和田 伝 / 沃土「和田伝全集〈第2巻〉 (1978年)」に収録 amazon
停車駅で席が空くとものすごい早い身のこなしで座り、梃子でも動かぬと決めたようにぎゅっと固めた上半身を丸めうつむく。たとえ前に老人や妊婦が立っても気づかぬフリをとおせる姿勢で、武道の型の如き気迫を漂わせてもいる。
羽田 圭介 / スクラップ・アンド・ビルド amazon
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