土、風、夜の自然の匂いは匂いと呼んでいいのか分からないほど空気に溶け込んでいるが、それでも確かにその野性的な気配を嗅ぐことができる。都会にはない、匂いの殺ぎ落とされぶりだ。
綿矢 りさ / 亜美ちゃんは美人「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 ページ位置:29% 作品を確認(amazon)
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自然のにおい
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前後の文章を含んだ引用
......ンは上がった。飽きた男子が外に煙草を吸いに行くのにさかきちゃんと亜美ちゃんがついて行ったら、外は真っ暗のなかどこまでも黒々とした太い木の胴が並ぶ林が続いていた。土、風、夜の自然の匂いは匂いと呼んでいいのか分からないほど空気に溶け込んでいるが、それでも確かにその野性的な気配を嗅ぐことができる。都会にはない、匂いの殺ぎ落とされぶりだ。 ちょっと山小屋から離れただけで、手を伸ばせば指先が黒く染まりそうなほど暗闇が立ちこめているなか、星の散らばる空がもっとも明るかった。「きれい、星。すごい数だね......
単語の意味
土(つち)
土・・・岩石と有機物が混じって細かい粉末状になったもの。有機物は、生物の死骸およびその腐敗物、微生物などから構成されている。砂(有機物が含まれない)とは違い、植物が育ちやすい。
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自然のにおいの表現・描写・類語(におい・香りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
梶井基次郎 / 路上
暗い木々の間に立った。ものすごく濃い、みどりのにおいを発散していて、苦しいほどだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
土、風、夜の自然の匂いは匂いと呼んでいいのか分からないほど空気に溶け込んでいるが、それでも確かにその野性的な気配を嗅ぐことができる。都会にはない、匂いの殺ぎ落とされぶりだ。
綿矢 りさ / 亜美ちゃんは美人「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
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「におい・香り」カテゴリからランダム5
花の匂いが、閉 て切ってあるここまで匂って来る。
岡本かの子 / 河明り
酢のような匂いが、まだ部屋中に流れているようで、私はそっと窓を開けた。
林芙美子 / 新版 放浪記
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