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頭の比喩を使った文章の一覧(36件)
空気が頭にぴったりと貼りついているようなその感覚
三島由紀夫 / 金閣寺 amazon
髪の生え際が額のずっと後ろの方に後退し、わずかに残った髪は、霜の降りた秋の終わりの草地を思わせる。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
大きな頭頂部は不自然なほど扁平に禿げあがっており、まわりがいびつだった。その扁平さは、狭い戦略的な丘のてっぺんに作られた軍用ヘリポートを思い起こさせた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
電車の振動にあわせてゆっくりと上下に揺れ始めた。見せ物で、口から不吉なおみくじを吐き出す等身大の人形のように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
少しずつ削りとられていく夫の若さのようでもあり、体内から不意にほとばしり出た、生々しい男の原材のような気もした。
林 真理子 / てるてる坊主「最終便に間に合えば (文春文庫)」に収録 amazon
たくましい毬栗坊主で、叡山の悪僧というべき面構え
夏目 漱石 / 坊っちゃん amazon
あやつり人形のように首をうごかした。
野間 宏 / 真空地帯 amazon
何かその大きな頭は、大きいけれど目方のいやにふわりとした真綿か寒天みたいなものが詰まっているような軽妙な感じを与えた。
井上 友一郎 / 受胎「受胎―他二篇 (1956年) (角川文庫)」に収録 amazon
禿げた脳天に、脇の毛を簾(すだれ)のように渡した頭だ。
川端 康成 / 山の音 amazon
おやじも、今はジッと立って、鏡にうつる私の青々とした頭に、水族館の水槽の片隅に忘れられ、死にかけた夕コを眺めるような視線を投げかけている。
武田 泰淳 / 異形の者「異形の者 (1951年) (市民文庫〈第101〉)」に収録 amazon
茹でた野菜のような剃りたての頭
三島 由紀夫 / 金閣寺 amazon
おむすびのように大きな里い頭
島尾 敏雄 / 島の果て (1978年) amazon
蜻蛉(とんぼ)の眼顆(めだま)のように頭を光らせながら
徳田 秋声 / 新世帯 amazon
彼は頭を速度のゆるんできた独楽(こま)のようにうごかした。
野間 宏 / 真空地帯 amazon
枯れ果てた薄(すすき)の原のように首を垂れてそよぐのを感じ取りながら
福永武彦 / 告別 amazon
その他の人物を表す比喩表現
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