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悔やむの比喩を使った文章の一覧(49件)
死なせてしまった赤ん坊のことが、悪夢のように胸苦しく責めてくる
萩原 葉子 / 蕁麻の家 amazon
盗品を匿(かく)し持っているような後ろぐらさ
円地 文子 / 朱を奪うもの amazon
返し難くなる借金のように心の負い目を増す
瀬戸内 寂聴 / 愛すること―出家する前のわたし amazon
懺悔の火に心をただらせる
菊池 寛 / 恩讐の彼方に amazon
坩堝(るつぼ)の中の白金のように、溶けがたいせつない懺悔がのこる
中 勘助 / 菩提樹の蔭―他2編 amazon
後悔が、どこまでも尽きない原始林のように、心の奥に薄暗く生い茂る
福永 武彦 / 草の花 amazon
胸に一点の黒い染みのような後悔が残る
森 瑤子 / 傷 amazon
欲望と屈辱とに我が身がずぶ濡れになる
黒井 千次 / 春の道標 amazon
ゼリー状の憂鬱とでも言うべき、暗澹たるものが胸の中に広がりはじめ、それが自分の頭をも占領するのをひしひしと感じた。 黒い感情が、蝉の内側に充満する。湿って粘着性のあるものにも感じられたが、乾燥して水分のまるでない干涸らびた思いにも感じられた。これは、と蝉は朦朧とする頭で考えていた。これは何だよ。 どろどろとした沼で喘ぐような気持ちで、頭を回転させる。馴染みのない憂鬱さに、戸惑い、怯えた。自分に対する失望や落胆、幻滅に似た、何かに襲われている。阻喪とも放心ともつかない。 しばらくして、まさか、と思い至った。ふいに、まさかこれは、俺の中の罪悪感が溢れかえっているんじゃねえだろうな、と気がついた。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
どこまでも尽きない原始林のように心の中に薄暗く生い茂った。
福永 武彦 / 草の花 amazon
針を呑むような呵責の哀しみ
嘉村 礒多 / 業苦 amazon
反省が煙のやうにゆらめきながらゆつくりと訪れた
丸谷 才一 / 横しぐれ amazon
切断された反省が、新しい血のように吹き上げて来た。
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
強い恥と自責の念が彼の足を釘づけにした。
野上 弥生子 / 茶料理「野上弥生子短篇集 (岩波文庫)」に収録 amazon
私の自省力は、あの細長い紙片を一トひねりして両端を貼り合わせて出来る輪のような端倪すべからざる構造をもっていた。
三島 由紀夫 / 仮面の告白 amazon
反省が青い刺のように神経をさすのを感じながら
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
心にはまだ時々かすかな反省@略@が刺のように残っていた。
徳田 秋声 / 爛 amazon
寝醒めのわるく後髪(うしろがみ)を引かれるような自責の念
嘉村 礒多 / 業苦 amazon
背筋にある冷たいものの流れるような反省
堀田 善衛 / 広場の孤独 amazon
吐き出したいような自己嫌悪
宇野 千代 / 色ざんげ amazon
轢かれた猫の死体を放って帰るような、後ろめたさを感じながら、その場を後にした。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
とても喉が渇いているときにコップに注がれた冷たく甘い水を飲み干すのに似た罪悪感
綿矢 りさ / 仲良くしようか「勝手にふるえてろ (文春文庫)」に収録 amazon
胸にあった鉛の重みが増した。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
引力に抗する思いで玄関を出た
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
恥辱の蕁麻疹で、水死人のようにぷよぷよになって
阿部公房 / 他人の顔 amazon
その他の感情を表す比喩表現
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