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ものの性質・特徴の比喩を使った文章の一覧(91件)
水道の水をひねって水を飲むのと同じくらい簡単なこと
村上春樹 / ノルウェイの森 amazon
庭木の枝を撓めるように、思いどおりにできる
山本 周五郎 / 髪かざり amazon
物音も人の姿も夢の中のように感覚が薄い
中沢 けい / 野ぶどうを摘む amazon
海のように敏感すぎる心持ち
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
根のひろがりと深さが大規模になればなるほど、上澄みのような平明な表現が求められる
竹西 寛子 / ひとつとや amazon
都会育ちの初恋の少年のように傷つきやすい神経
三島 由紀夫 / 潮騒 amazon
透きとおったガラスのような鋭い美しい処女の感情
石川 達三 / 花のない季節 amazon
嵐の前の一片の紙切れにすぎないような無意味
高橋 和巳 / 捨子物語 amazon
コンピューター占いに毛の生えた程度のたわいもないこと
村上 龍 / 走れ,タカハシ! amazon
何ヘクタールのお花畠の花から、やっと一滴の降水を抽出したというような貴重なひと言
田辺 聖子 / 休暇は終った amazon
お日さまが西へ沈むのと同じくらいに当たり前のこと
富岡 多恵子 / 砂に風 amazon
流れ行く木の葉のように自然な成り行きで、病院のベッドから墓へと運ばれる
奥泉 光 / 石の来歴 amazon
体内の感受性が、点滴を受けたかのように勢いを持って成長する
山田 詠美 / ハーレムワールド amazon
単純そうに見えて単純じゃない。根っこと同じだよ。上に出ている部分はちょっとでも、ひっぱっているとずるずる出てくる。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
鳩のクソほどの興味もない
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
沖縄に粉雪が舞うのと同じ程度
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
国内のあちこちでさまざまな人が、(ボクシングのテレビ中継の)この試合をいろいろな思いで観戦しているのかと考えると壮大なドラマに参加している気分にもなった。
伊坂 幸太郎 / アイネクライネナハトムジーク amazon
胸には、湖に沈んだ小石の波紋ほどの揺らぎもない。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
生理的に、としか言いようがない漠然とした嫌悪感を与えてきた。足の多い昆虫や、けばけばしい色の植物を目撃したのに似た、不快感だ。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
波が退くように虚空の幻が一瞬にして消えうせる
中村 真一郎 / 遠隔感応 amazon
運動競技のルールのごとくに明快
安岡 章太郎 / 海辺の光景 amazon
水が油を弾くような無関心な様子
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
胸もとに手を入れるような無遠慮さで、ぬけぬけといった。
壺井 栄 / 二十四の瞳 amazon
淡々として水のごときものを感じて
室生 犀星 / 杏っ子 amazon
どんな大きな災難でも、不幸でも過ぎて見れば、煙のようなものじゃないか。
葛西 善蔵 / 湖畔手記 amazon
豆腐を庖丁で二つに切るような気軽さ
清水 義範 / 蕎麦ときしめん amazon
沙漠の一粒の砂のように卑小
大江 健三郎 / セヴンティーン「性的人間 (新潮文庫)」に収録 amazon
まるで雲の上にいるかのように、現実感がない一日を僕らは過ごした。
川村 元気 / 世界から猫が消えたなら amazon
この場の一体感を薄気味悪く感じた。 親兄弟のような……。 血管や臓物すら共有しているかのような……。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
「宇宙の複雑さに比べれば」とハートフィールドは言っている。「この我々の世界などミミズの脳味噌のようなものだ。」
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
ピックルスの空瓶につめこまれた蟻の巣ほどの値打もない
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
「大学でスペイン語を教えています」と彼は言った。「砂漠に水を撒くような仕事です」
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
奈世がまっすぐ僕の顔をあおぎ見て微笑んでいた姿はまだもちろん僕の頭に残っていていつでも思い出せたのだけれど、それはもう消滅してしまった星の光が、何億年もかけていま地球に届いているのと同じ、タイムラグの起こした錯覚だった。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
どんな残酷な事件を読んでも、わたしにはさらりとしたお伽話のようにしか思えなかった。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
長い間こんな不自然な身体で生活してきましたから、いろいろな部分に無理がたまっているんです。みかん箱の中のたった一個の腐ったみかんが、周りの元気なみかんを全部腐らせてしまうようなものですね。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
一人きりなのに、不思議と怖くなかった。自分はどこか小さなひずみに紛れ込んでいるのだ、とわたしは思った。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
その他の感覚を表す比喩表現
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