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心の交流・意思の疎通の比喩を使った文章の一覧(35件)
隠蔽の上に胡坐をかいて、何事もなかったように暮らす
高橋 和巳 / 我が心は石にあらず amazon
兄が妹を誘うような有無を言わさぬ呼び出し方
高樹 のぶ子 / その細き道 (文春文庫 amazon
九九を間違えた小学生をたしなめる教師のような顔で首を振る
宮部 みゆき / 我らが隣人の犯罪 amazon
電撃のように否と強く否定する
中河 与一 / 天の夕顔 amazon
黒い陰が、事件の根にあるものを日蝕のように覆っている
勝目 梓 / 日蝕の街 amazon
青と赤の照明弾が、花火のように中空に交差する
大岡 昇平 / 野火 amazon
楽しい企みを前にした子供のように顔を見合わせる
干刈 あがた / ゆっくり東京女子マラソン amazon
目配せが女から女へ小波のように伝わる
古井 由吉 / 栖 amazon
二千ガウスの磁気を帯びた強力な目配せ
荻野 アンナ / 背負い水 amazon
「この近くにプールはありますか?」 従業員は眉を少ししかめ、考えを巡らせ、それから丁寧に首を横に振った。まるで国家の歴史の不備を詫びるように。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
人を瞞(だま)しておきながらすぐ狐のように逃げてしまう
長与善郎 / 陸奥直次郎 amazon
真夜中に電話をかけてくるのはお願いだからやめてほしいと、はっきり頼んだ。収穫前にイナゴの群れを畑に送りつけないでくれと、神さまにお願いする農夫のように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
余計なことは考えないようにしようと牛河は思った。皮膚を厚くし、心の殻を固くし、日々をひとつまたひとつと規則正しく重ねていくのだ。俺はただの機械に過ぎない。有能で我慢強く無感覚な機械だ。一方の口から新しい時間を吸い込み、それを古い時間に換えてもう一方の口から吐き出す。存在すること、それ自体がその機械の存在事由なのだ。もう一度そのような混じりけのない純粋なサイクル――いつか終わりを迎えるであろう永久運動――に復帰しなくてはならない。彼は意志を堅くし、心の蓋を閉ざすことで、ふかえりのイメージを脳裏から追い払おうとした。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
二枚貝みたいに自分を閉ざしてしまう
倉橋 由美子 / ヴァージニア amazon
ふいと折れ崩れるように縋(すが)って来て
川端康成 / 雪国 amazon
お得意をふやすためにラーメン屋みたいに気やすく往診を引きうける
阿部 昭 / 大いなる日 amazon
彼女の心は、日ざかりの入江のようにひらいていた。
堀田 善衛 / 鬼無鬼島 amazon
ハエでも追い払うように顔の前で手をひらひらさせる。
池井戸 潤「民王 (文春文庫)」に収録 amazon
まるで教会で神父さんに出会った信者みたいな顔で、白羽さんに縋るように立ち上がった。
村田 沙耶香「コンビニ人間」に収録 amazon
その他の人物を表す比喩表現
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