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鼻の比喩を使った文章の一覧(45件)
筋の通った見事にまっすぐな鼻だ。それはカレンダーの写真に出てくるアルプスの山を連想させた。裾野も広く、威厳に満ちている。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
目と高い鼻がミスマッチで、外人に扮して大げさな付け鼻をしている日本人のお笑い芸人みたいにも見える。
綿矢 りさ / 蹴りたい背中 amazon
拵物(こしらえもの)みたいな偉大な鼻
北 杜夫 / 牧神の午後 amazon
鼻が途中で欠けているかのようにさきがとがっている
野間 宏 / 真空地帯 amazon
紅くトマトのように肥っていて、まんなかに、つまんだように鼻がある。
サトウハチロー / 浅草悲歌
鷲みたいなこわい鼻をした、強そうな顔
丹羽 文雄 / 顔 (1963年) amazon
ひしゃげたゴムホースを輪切りにしたような鼻の穴
安部 公房 / 他人の顔 amazon
異人のように、高い鼻
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
蛙がしがみついているような鼻
坂口 安吾 / 桜の森の満開の下 amazon
皺の寄った年寄のようなしなびた感 じの鼻
野間 宏 / 真空地帯 上巻 amazon
鳥の嘴(くちばし)のような鼻
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
鼻丈(だけ)は無暗に大きい。人の鼻を盗んで来て顔の真中へ据え付けた様に見える。
夏目 漱石 / 吾輩は猫である amazon
小徳利のように下ぶくれの鼻
牧野 信一 / 鬼涙村 amazon
顔には生気がみなぎり、低い団子鼻さえも急にむくむくと起きあがってくるように思われた。
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
仰向くと蟇蛙(ひきがえる)を前から見たように真平(まったいら)に圧しつぶされ
夏目 漱石 / 道草 amazon
猫の額という位な地面へ、英雄の鼻柱が突兀(とっこう)として聳えたら、碁盤の上へ奈良の大仏を据え付けたようなもので
夏目 漱石 / 吾輩は猫である amazon
彫刻品のように整った鼻
葛西 善蔵 / 悪魔「葛西善蔵全集〈第1巻〉 (1974年)」に収録 amazon
筍(たけのこ)のような偉大な鼻
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
三坪程の小庭へ招魂社(しょうこんしゃ)の石燈籠を移した時の如く、独りで幅を利かして居る
夏目 漱石 / 吾輩は猫である amazon
菊子の鼻血はふき出すようだったが、それは菊子の苦痛がふき出したように、信吾は感じた。
川端 康成 / 山の音 (1957年) amazon
繊細な触角のように小さく上を向いた鼻
村上 春樹 / 風の歌を聴け amazon
片方の鼻の穴から、つららのように洟(はな)が長く垂れ下り、それが垂れ落ちるかと思うと、するりと吸い込まれ、次に片方の鼻の穴から長く垂れ下る。縄釣瓶(なわつるべ)のように上ったり下ったり、交互にそれを繰返している。
井伏 鱒二 / 珍品堂主人 amazon
小猫のような低い鼻頭
徳田 秋声 / 足迹 amazon
馬のように鼻孔を大きくした男
前田河広一郎 / 三等船室「現代日本文学大系 (59)」に収録 amazon
太い二本の鼻汁が、膿の塊のように口の上にたれている。
野間 宏 / 崩解感覚 amazon
秋の尾根を見るような高い鼻
幸田 文 / 流れる amazon
その他の人物を表す比喩表現
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