うどんの味、おいしさを伝える表現・描写

磯の香りのするうどん

浅底のどんぶりに油揚げ一枚と薄切りの桃色カマボコが浮いた、味気ないきつねうどん

しみじみと心に沁みる味。それがうどんを食べに来る人が求める味。

二三本のビールとこの皿うどんがあれば、人間は堪能できる

汁は、滑らかなうどんの肌を優しく包む薄絹の風合いで、ジェントルなエスコート役に徹している

（鍋焼きうどん）ぐらぐらと煮立っているてんぷら、麩、うどんという獰猛三人組を、もう、ほとんどヤケド覚悟で、その熱さに半狂乱しながら食べる

（味噌煮込みうどん）きしめんに八丁味噌の濃い味が絡みつき、それを煮干しや鰹節で取ったダシ味がさらに押し上げてくれるのだからたまらない。七味を振って食べると、ピリカラのアクセントが熱い麺を囃し立てて食欲も汗もよく出る。

かき揚げをうどんの上にのせれば、両者は自然に融合していく。コロモから油が染み出していき、ツユがコロモにしみこんでくる。

鍋料理の終わりは雑炊がうまい

指のようになめらかな太いうどん

（京都のうどん）四十年も前のうどんの味は、いまの京都に正しく温存されている。

天婦羅うどんをどろどろの 粥 状にくずして食べる。