鯉の味、おいしさを伝える表現・描写
鯉の泥臭さも脂っこさも又独特の匂いも凡て佐久の鯉にあって鯉こくにして食べていて、これだ、これたという感じになる。その内臓と思われる部分が殊に結構で頭の所に運よく当ればもう言うことはない。どうも食べものというのは匂いの次にどこか苦いことが大事であるようで佐久の鯉がその標本であることは食べて見れば解る。
吉田 健一 / 私の食物誌 amazon
鯉の池が、石油色に光っている。
林芙美子 / 新版 放浪記 青空文庫
鯉は信雄の身の丈ほどもあった。 鱗 の一枚一枚が淡い紅色の線でふちどられ、丸く太った体の底から、何やら 妖しい光を放っているようだった。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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