店・建物の佇まい・外観の表現・描写・類語

薄暗い店内には埃をかぶった商品がいくつも並んでいる。パッと見た感じは閉店しているようでもある。

小さな倉庫が長屋のような格好でいくつか並んでいるところ

（目的の）店が入店している年季の入った雑居ビルは東新宿の奥まった路地にひっそりと佇んでいる。大通りに出るとあれほど人間でごった返しているのにここだけは人を寄せつけない磁場のようだ。人通りがほとんどない。

暑さにへたった犬が、だらしなく舌の垂らしているように見えるアパート

華やかな色彩が童話風に輝く菓子屋

繁華街の中にぽっかりエアポケットような場所ができた感じの店

（個人経営の古本屋）本で作られた洞穴のような店内

お伽噺に出てくる魔の城のような煉瓦の建物

無人のように静まり返ったコンクリートの箱の中に、各戸のドアが貝の蓋のように閉じられている

精一杯華やかに飾り立てられたショーウインドウ

シャッターが古びた厚紙のようにそりかえる

雄渾な曲線を屋根にのせた仏殿

白っぽいタイル張りの新しいマンションが真珠色にきらめく

病院の古風な赤煉瓦の建物が、中世の城砦（じょうさい）か牢獄のように冷え冷えと孤独に立っている

簡素な山小屋風の建物

教科書で見たことがあるような白亜の宮殿のような建物

ガラスをふんだんに使ったスマートなオフィスビル

余計なもののついていないシンプルな鉄筋のアパート

主婦をターゲットにしてるようだが、どことなくピントがずれている

医院の玄関にはカーテンが引かれてあった。休日のため診療を休んでいるというふうではない。長期間ドアの開閉がなされていないらしく下の隙間には砂埃がたまり、上の庇にはところどころクモの巣がはられていた。長期にわたる休業、あるいは廃業の気配が、玄関付近だけでなく、建物全体に色濃く漂っている。

学校の近くに、小学生を相手にする文房具店がある。

比較的新しいが、きわめて個性に乏しい建物

公務員の集合住宅は、灰白色の壁にところどころヒビが入り、年代を感じさせる。

敷地の周囲にチェーンを張った、閉店後のガソリンスタンド

遠い彼方に、西洋ふうのとがった屋根の駅が影絵のやうな風情でひっそりと控へ

講堂の時計塔が霧に包まれ、城のようだった。

夜の別荘群はまるで墓のように暗く、ぽつりぽつりと整った形で並び、森林にひそんでいた。

まるで軍艦みたいな建物がふえている。

白堊（はくあ）が、ゴミゴミした黝（くろ）い甍（いらか）の上に聳（そび）え立っていた。それは、早春の土を破った、草の芽のような力を感じさせた。

（くだもの屋）水蜜、青リンゴ、メロン、西瓜と、一時の軍需工場を見るように、やさしい弾丸の列が、色とりどりに並んださまは、新鮮そのものの美しさだ。

（コンビニ）光る白い水槽のような店

ビルや、住居の屋根や側面は、巨大な面で光を受けて照り返し、何もかもが同じように白く発光していて、その白い部ですべてのものが溶け合って、なにかべつの大きなひとつのものとなって動き出しそうな気がするほどにでっかく

ふるさとの街の中華料理店を思いだした。駅前商店街にあった、店のかまえが竜宮城さながらに派手な店だ。

チンコ店「ワンダーランド」は、街道沿いに忽然とある。海沿いの県道が左へ大きくカーブした途端、下品で巨大な看板が現れ、その先にバッキンガム宮殿を貧相に模した店舗が建っている。店舗を囲む巨大な駐車場の門は、パリの凱旋門を模して作られており、入口には自由の女神が立っている。 　誰が見ても醜悪な建物だが、市内のパチンコ屋に比べると、出玉の確率が高いので、週末はもちろん、平日でも大きな駐車場には、まるで砂糖にたかる蟻のように、多くの車が停められている。

アパートは建っている。まだ建って間もないものだが、「どうせいつかは取り壊すんだから、安く上げときましょう」と言わんばかりの外見で、冬の雨に濡れた姿は普段にも増して寒々しい。

鼠の巣のような店

まるでやる気のないそば屋があった。 　店頭の食品サンプルは、すっかり陽にやけて色あせ、ザルソバにも天丼にもうっすらとホコリがかぶっている。

淡い夕闇の中に、この飯やだけは古風な、以前のままのかまえを凜々しく見せて、中へ入れば十余年前がそのままに存在していた。

カフェーとも酒場ともレストランともつかぬ、いかにも横浜らしい店

暖簾が掛かっているのは営業中を意味する

厚化粧でもしたような花模様が入口のまわりを飾っていた。

その店というのも見すぼらしくはないまでもただあたりまえの八百屋に過ぎなかった

圧しつけるような暗い建築の陰影

奥行の深い、間口の広いその店は、何だか貝殻のように暗くて

砂浜の小さな破船のような茶屋

おそろしく頭でっかちな三階建の下宿屋

装飾用の洒落たレンガ

小さな花屋を見つけたことがあった。そこには外国の小さな花が小さなブーケになって、たくさん並んでいた。

（石材店）石を運ぶ重機を載せたトラックが停まっている。在庫か見本か、屋根つきのスペースに墓石がいくつか並んでいる。

〈雑音堂〉は比較的新しいタイル張りマンションの一階にテナントとして入っていた。

（ボクシング・ジム）元々は精肉工場だったらしく、高い天井から、ぶっきらぼうに蛍光灯が下がっていたが、部屋の広さに対して本数が少ないのか、見上げると眩しい割に、全体は薄暗かった。

その隣は細長い画廊で、そこだけ空気が跡切れたように人影がない。

ヨーロッパの古城のような別荘

積み木でこしらえたような可愛らしい聖堂だった。