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微笑み・薄笑いの表現・描写・類語
女性の好意にみちた眼差しにおもわずほほえみ返したとき、彼女の視線が自分の斜めうしろの人物に向けられていたことに気付いて、行き場のなくなった微笑がそのまま頬に凍りついてしまう
吉行淳之介 / 原色の街 amazon
青年の見せた微笑が、青い陰質の花のように美しい
岡本 かの子 / やがて五月に (1956年) amazon
風の中で、時間が止まったようにそうして微笑んで
吉本 ばなな / 哀しい予感 amazon
赤児が初めて笑い出す靨(えくぼ)のような、消えやすい笑いだ。
横光 利一 / 微笑 amazon
互角の綱引きをした相手を眺めるような寛大な微笑をたたえて
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
唇に微笑が影のように動いた。
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
わたしの心をひんやり握り締めるような、あの印象的な微笑み
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
口角はどれも同じように斜めうえにひっぱられて、よく見るとそれは笑顔と呼ばれるものだった
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
何の意味もないらしい微笑をフッと唇のふちに浮かべた。
夢野久作 / あやかしの鼓 青空文庫
異様な微笑を左の眼の下に痙攣 らせ
夢野久作 / ドグラ・マグラ 青空文庫
芥川龍之介 / 芋粥 青空文庫
にっこりと微笑む。下くちびるはぽってりと赤いまま、上くちびるは両横にのびて細くなった。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
形良く並んだ歯をすらりと見せた、ポスターのような薄っぺらい笑み。
綿矢 りさ / 亜美ちゃんは美人「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
晴れ晴れした微笑を、口角に漂わせ
芥川龍之介 / 偸盗 青空文庫
花が咲いたようにほほえんで見せた。
有島武郎 / 或る女(前編) 青空文庫
思いやりのない笑いかた
有島武郎 / 或る女(前編) 青空文庫
微笑が口びるの上をさざ波のようにひらめき過ぎた。
有島武郎 / 或る女(前編) 青空文庫
きれいな歯並みが笑いのさざ波のように口びるの汀 に寄せたり返したりした。
有島武郎 / 或る女(前編) 青空文庫
海から出る夏の月のようにほほえんで見せた。
有島武郎 / 或る女(後編) 青空文庫
有島武郎 / 或る女(後編) 青空文庫
なでるような好意のほほえみ
有島武郎 / 或る女(後編) 青空文庫
自信ある女優が喜劇の舞台にでも現われるように、軽い微笑を右の頬 だけに浮かべながら
有島武郎 / 或る女(前編) 青空文庫
唇は微動しながら喜びの皺 をその両端に深めていった。
横光利一 / 日輪 青空文庫
厚い唇をにやりと笑わせると、黄色い乱杭歯があらわれた。
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
愛嬌のよい微笑を眼尻の襞 にたたんで
宮本百合子 / 伸子 青空文庫
(情愛と反撥の)どちらにでもとれるように唇をまげた。
宮本百合子 / 伸子 青空文庫
二ミリくらい、くちびるが勝手に笑ってしまう。
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
ひまわりみたいに笑って
朝井 リョウ / 燃えるスカートのあの子「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
唇には蜂蜜 ほどの甘みのある片笑い
岡本かの子 / 金魚撩乱 青空文庫
「幸福 」だといって朱い唇でヒステリカルに笑いもする。
岡本かの子 / 巴里の唄うたい 青空文庫
何かしら好意らしく笑った。
岡本かの子 / 母子叙情 青空文庫
素直に咲く花のように如才なく、微笑を湛 えていた。
岡本かの子 / 母子叙情 青空文庫
絶えず漣漪 のように起こっては消える微笑
梶井基次郎 / 冬の日 青空文庫
口の端の方にうっかりすると見落としてしまいそうなほどの微かな笑みを浮かべて
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
眉間をほんの少し持ち上げて微笑み
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
彼女は夢のようにうっとり 微笑んだ。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
ミュウは微笑んだ。久しぶりにどこかの引き出しの奥から引っぱり出してきたみたいな、懐かしく親密な微笑みだった。目の細め方がすてきだ。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
口もとには出来たての氷山でさえ心を許しそうな温かい微笑が浮かんでいた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
(美しい娘の)口元にはずっと、まるで素晴らしい物事のありかを示唆するみたいに、優しげな微笑みが浮かんでいた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
仏像のような静かな微笑み
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
美しくひそめられた深刻な眉は、少女の笑顔にぱっと変わった。雲間から光が射すように、彼女は私に微笑みかけた。
よしもとばなな / 波 ──あとがきとして「まぼろしハワイ」に収録 amazon
無表情だった顔には自然に微笑が 上って来た。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
良家の若奥さまふうに上品に頰笑んでいた
阿刀田 高 / 来訪者「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
薄い唇は頰笑むように歪んだ。
阿刀田 高 / ゴルフ事始め「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
兄貴が弟をさとすような微笑をうかべて
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
自尊心が満足させられ微笑することができた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
目尻に魅惑的な 皺 を寄せて女は 微笑んだ。
浅田次郎 / 伽羅「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
媚びるような笑い方をした。
浅田次郎 / 伽羅「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
絶えず張りつけたような笑いを浮べ
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
顔は笑いながら奇妙に右頰が引きつり、紅い唇の間から黄色い歯がのぞいた。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
笑うと眼がこの上なく柔らかくなった。
野間 宏「真空地帯(新潮文庫)」に収録 amazon
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