後悔するの表現・描写・類語
(後悔は)どこまでも尽きない原始林のように心の中に薄暗く生い茂った。
福永 武彦 / 草の花 amazon
いまでも、最後に彼女がそう言ったときの小さな笑みを、ときどき思い出す。その笑みが心の右はじあたりに小さな痛みとして住み着いて、雨の日にはまるで古傷のように顔を出す。 でもよく考えたら、僕の心にはそんな小さな痛みがたくさんある。その小さな痛みのことを、人は後悔と呼ぶのだろう。
川村 元気 / 世界から猫が消えたなら amazon
アルコール中毒に罹 って、ああ酒を飲まなければよかったと考えるようなものさ
夏目漱石 / 吾輩は猫である 青空文庫
自ら大罪を犯したと信じて嘆いている
伊藤左千夫 / 野菊の墓 青空文庫
いまは、自分の吐いた「死んでいけよ」の言葉の苦みだけが、ある。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
冷ややかな悔恨が泉のようにわき出した。
有島武郎 / 或る女(後編) 青空文庫
わたくしは、多少後悔に噛 まれながら
岡本かの子 / 雛妓 青空文庫
後悔の気持ちに似た苦い味がする。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
蒔野のコンサートには、行くべきではないのかもしれなかった。そして、離婚前後から、また俄かに昂じていた蒔野への思いが、内から少しずつ、痛みへと転じてゆくのを感じた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
後悔しているのだと、城戸は思った。〝塩漬け〟にしておいた株が、損切りした途端に値上がりしたのを知った素人投資家のような顔をしていた。《…略…》自分の浅慮を恨んでいる風だった。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
顳顬 に血汐が押し寄せ、後悔が全身をだるくさせてきた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
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