車が走るの表現・描写・類語

隣の車がからかうようにテールを流して追い越していった

ビルの下のゴーゴー言ってる国道の車の音

タクシーがけたたましいきしみを立てて乗り場へ集まってくる

冷静なハンドルさばき

闇をつんざきつつ、五台の自動車が、無言のまま物の怪に憑かれたように疾走する

鮫が獲物をひと呑みするような派手な動きで車が走り出す

坂道を風のように一気に駆けのぼるジープ

高速道路を走る車の音が、河の流れのように聞こえる

たくさんの車が黒い河のように流れている

自動車のヘッドライトが僕の身体を洗うように次々に走り抜ける

年老いた女の吐息に似た音をたてて走る車

ライトバンがロデオの馬のようにお尻を跳ね上げながら走る

アクセルを床まで踏み込まれたエンジンは回転速度を上げる

高速道路の音がずっと切れ目なく続いている

申し分なく快適なドライブだった。僕らはカー・ラジオを大きな音でかけ、窓を開けっぱなしにし、海岸沿いのハイウェイを時速一二〇キロで飛ばした。あらゆる場所に光と潮風と花の香りが満ちていた。

（車内からの風景）坂道の角度が変わると、太平洋が鮮やかな青に染まって視界いっぱいに広がった

急な坂道で車の息も荒くなる

赤いスポーツカーが追い抜いていった

トンネルに入ると車内のものはみなオレンジ色のライトに照らされる

視界が開け海が見えると、風の音が変わった

目的地に向けてアクセルを一定に保ち続ける

道交法の範囲内でぶっ飛ばす

軽快なハンドル捌きで車を新宿方面へと向けて

寝静まったかのような街中に、軽快なエンジン音が鳴り響く

（起伏に富んだ山道をスピードを落とさず運転）タクシーというよりは遊園地の乗り物に乗っているみたいだった。

川の流れのような車の途切れない騒音

スピードの出しすぎで、羽もないのに車体が宙に浮く

車は加速を続けた。前方に見える車には全て追い越しをかけてゆく。

窓に面した坂道から聞こえてくるロードノイズのうるささからも、雨が降っているか、さっきまで降っていたのだと知れる。

品川へ向かうのは二度目であるのに、日が沈んだ後だからか、まるで知らない土地を走っているよう

五台の自動車が、フィルムの影のように音もなく走り去るのを見た。

香港のメインストリートを、まるで凶器の如く飛び交っている車

車は舌打ちするように激しくスタートして、走り去った。

十台ずつ一団となって突破することになった、自分たちの自動車は二団目の二番目だった、走り出した、全速力だ、まるきり暴れ出した象の群のようだ

車道は台風一過のように、渋滞なく各車のスピードをのせている。

速いスピードで走り続ける車は、とうに町を出て、山間の地形に沿って曲がりくねる国道をどんどん進んでいく。奈々絵の視界にはフロントガラス越しに暗い、先は何も見えない闇が次から次へと現れ、そこを切り裂くように街灯の光が一定の間隔で現れては過ぎていき、自動車のライトはわずか先の道とその路面とを照らし続けた。

示し合わせたように信号が青になり、勢いよく車が走り抜けていく。

滑らかなアスファルトの上を新しいタイヤがスムーズに転がる。

（走り出す）二人はけたたましい音と共に前輪を上げたウィリーの状態で数メートル進み、その間にランエボはアスファルト上でタイヤをいくらか空転させつつ一息で前へと躍り出た。《…略…》後に続く彼の顔に、何かが降りかかった。目を細めた彼は、焼け焦げた何かの匂いを感じる。タイヤだ。摩擦で焦げて削られたタイヤの粉塵が、降り注いでいる。

小さなトラックががたがた震えながら霧の中へ消えてゆく

クラッチをつないで、アクセルに力を入れる。限界域までアクセルを踏み込んでいた。次々にシフトを上げていく。

いままでの渋滞の憂さを晴らすかのように思い切りスピードを出して

ワゴンは滑るように夜の道路を駆けた。

道路はひどくすいていて、車は産卵期の鮭が川を溯るみたいに空港にむけてひた走った。

昼間でも鬱蒼とした樹々が左右から車道を覆って薄気味が悪い上、夜間ともなれば、どんなにスピードを上げて走ったとしても、まるで懐中電灯を頼りに山道をとぼとぼと歩いているような心持ちになる。

老朽のワゴン車を、まるで我が身をいたわるように運転しながら

タイヤが地面の砂利を蹴飛ばして、猛スピードで発車する。

午前五時の露っぽい空気を裂いて疾走する

車全体が唸（うな）る生きものになって、広いアスファルトの道は面前に逆立ち、今まで眼にとまっていた榕樹の中の草葺（くさぶ）きの家も、椰子林（やしりん）の中の足高の小屋も、樹を切り倒している馬来人（マレイじん）の一群も、総て緑の奔流に取り込められ、その飛沫（ひまつ）のように風が皮膚に痛い。大きな歯朶（しだ）や密竹で装われている丘がいくつか車の前に現れ、後に弾んで飛んで行く。マークの付いている石油タンクが乱れた列をなして、その後にじりじりと展転して行く。

ハイヤーの滑（すべ）って来る轟（とどろき）がして、表通りで停（と）まったらしい。

行きかう車の流れが、現実味のない世界に私を運んでゆく川の流れのような気がした。

（車を走らせ目的の店を探す）ハンドルを握り、妻は助手席に座って、道路の両側に肉食鳥のような鋭い視線を走らせていた。

僕は彼女を世田谷の家まで車で送った。途中でクラッチが かたかた という小さくはあるが耳ざわりな音を立てた。このぶんじゃそろそろ修理工場に持っていかなくちゃなと僕はため息をついた。

そんなに飛ばすと事故るよ、という声は風に紛れて届かないだろう

流星、と書いてある、ばかでかいトラックがぎらぎらした電飾とすごくでっかい音でわきを走り抜けて行った時、「ここにいるみんなが日々いやな思いをしませんよう」と祈ってみた。

車はスピードをゆるめずに首都高の複雑なカーブを走り抜ける。

フロントガラスに木漏れ陽が明滅する湖岸道路を抜け

パトカーは制限速度を超えたスピードで疾走する。

ベンツに乗り込むと、タイヤがアスファルトに摩擦する耳障りな音を立てて発進した。

乗用車がなめらかに通り過ぎていく

生ぬるい嵐の風を巻いて、青いポルシェが地下スロープに滑りこんできた。