強風・暴風の表現・描写・類語

足もとがよろけるよど風が強い

吹きつけて来る風に面と向かうと、鋭い刃物を当てられたように痛い

顔を向けられないほどの風が激しく吹き荒ぶ

風がガラス戸をガタンガタンと叩く

とてつもなく大きな黒い旗が何本も頭の上ではためいているように、真っ黒な空を猛烈に風が吹き鳴らしている

風が今にも梢から月を落としそう

西風が朝から一日青い常緑樹の葉を泥の中へちぎって撒布（まきちら）すほど拭き募る

闇を引き裂くような強風

歳末大売出しの広告が吹きちぎれるほど風が強く吹く

まっすぐに立って歩くのがしんどいほどの強風

粉雪を吹きつける風が、膚を截（き）るよう

砂が痛いほど吹きつける

強風で帽子が飛ばされそうになる

切り裂くような風

トタン屋根が飛んできそうな風の強い日

外ではほんとうにひどく風が吹いて、林はまるでほえるよう

風がもうまるできちがひのやうに吹いて来ました。

二本のマストは釣竿（つりざお）のようにたわんで、ビュウビュウ泣き出した。

底力のこもった鈍い空気が、音もなく重苦しく家の外壁に肩をあてがってうんともたれかかるのが、畳の上にすわっていてもなんとなく感じられた。

吹き始めた暴風は一秒ごとに募るばかり

どう吹こうとためらっていたような疾風がやがてしっかり方向を定める

外は春の嵐のような、あたたかい風がごうごう吹いていた。夜景も揺れるようだ。

灌木（かんぼく）の類は枝先を地につけんばかりに吹きなびいて、枯れ葉が渦（うず）のようにばらばらと飛び回っていた。

八方を吹き廻す風の荒々しい、唸り

思わず外套の襟を立てて肩をすくめるような気難かしい風が荒々しく市街を吹きまくった。

やや風が吹き出して、河の天地は晒（さら）し木綿の滝津瀬のように、白瀾濁化（はくらんだっか）し、

激しい風は、もうぴったり納まって、ところどころ屑（くず）や葉を吹き溜（た）めた箇所だけに、狼藉（ろうぜき）の痕（あと）を残している。

風が、山をうごかしてきた。喬木の魔形（まぎょう）が雲のはやい空に揺れて、唸っている。

オオ！　と叫んでも 風が吹き消して行く

ゆすぶられるような激しい風が吹く。

砂まじりの強い風が吹いた。

（樹木が）まるで痒みに耐えかねる犬のようにその身をくねらせ

アパートのベランダでは何枚かのシャツが置き去りにされた孤児のようにビニールのロープにぐるぐると巻きついてしがみついていた。

じっと耳を澄ましているとほんのわずかの風の切れめから女の声らしきものがちらりと聞こえたような気がしたが、それもあるいは僕の錯覚かもしれなかった。

ぺらぺらとした細長いブリキの看板は肛門性愛の愛好者のようにそのひ弱な 脊椎 をのけぞらせていた。

（強い風が）日々の爆発の黒煙を、清掃員のような馴れた面持ちで片づけてしまう。が、規模が大きかったのか、今上がっている煙は、容易には絶えない。誰かが死の黒いインクを、地の底からこの世界に逆さまに垂らし続けているかのようだった。

看板はがたがた音を立てて揺れ、若葉に 彩られた枝も音を立ててずらりとなびいていた。歩道をゆく人々はみな、ごうごう吹き荒れる風に顔をしかめたり、髪を押さえたりしていて、やたら落ち着かなかった。青い空だけがじっと動かずにそういう世間を見ていた。体重が軽い私も、風に押されて飛んでゆきそうなので、必死だった。

（強風吹かれながらの電話）大きな声で聞き返す。ビルの外側にある非常階段の踊り場は、とても風が強い。きちんとつかまえていないと、自分の声も碧の声も全部ばらばらに砕けてしまう気がした。《…略…》声が、電話口に届く前に、風にさらわれていく。

（ビルの屋上で）無情にも風が強くなる。ビルがぐらりと傾斜した。気のせいだ。ビルは傾かない。身体が風に煽られただけだ。

肌寒い北風がヒースの薄桃色の花を天に吹きあげる