みそ汁の味、おいしさを伝える表現・描写

味噌のコクも砂糖の甘みも最初は主張しないのだ。自分は脇役と心得て、控えめに素材に寄り添っている。どんな味だい、はっきりおし、と迫れば際限なく逃げる。逃げられれば追うのが人情。追うほどに深みにはまる。気が付けば味噌どぶどろの底なし沼。

味噌汁の香りを欠いた食卓など、朝の食卓とはいえない

味噌は嫌いなほうではない。白よりは赤味噌のコクが性に合っている。

外国では「ミソスープ」として、日本人の長寿を支えてきた代表的な汁物として有名

たっぷりごぼうに豚肉のコクとダシの旨味が折り重なり、何度も食べたくなるような味わい。おかずの一品にもなるくらいボリューム感満点の豚汁。

ジューシーな油揚げと味噌の旨味が口いっぱいに広がる

かきたまごのふんわり食感と鮮やかな色彩、そして豊かに広がる味噌の風味が楽しい味噌汁。食べる人を選ばない、素直なおいしさ。

豪快で野趣あふれるカジカの味噌汁

千六本に切った大根の腰の辺りを箸でかき寄せると、大根たちはしなだれかかるように寄せ集められ、ついでに油揚げも寄せ集められ、汁を滴らせながら口の中へ運ばれる。さくさくした大根の歯ざわりとややミルクっぽい味の油揚げの油にまみれた味噌汁が滲み出てくる。大根の甘さと、そこに加わる味噌の塩気。

紙ッ切れのような、実が浮んでいる塩ッぽい味噌汁

濁った味噌汁。

朝の膳の上には白い味噌汁に高野豆腐に黒豆がならんでいる。何もかも水っぽい舌ざわりだ。

（たこのみそ汁）潮の匂いのするみそ汁

油揚げに白菜にかぶらににんじんにほうれん草。たくさんの食材が入った味噌汁はほんのり甘くて、体に野菜の力がめぐっていくようだ。