日本語表現インフォ > 食べ物表現 > 野菜 > とうもろこし
とうもろこしの味、おいしさを伝える表現・描写
とうもろこしは、さつまいも、カボチャ、じゃがいもなどと共に、終戦当時の食糧難の時代の雰囲気を、色濃く残している食べ物である。 当時のおやつといえば、ふかしたさつまいも、じゃがいも、茹でたとうもろこしのいずれかだった。 いってみれば貧しい時代の貧しい食べ物である。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
嚙みしめると、まず皮の感触があり、その次に穀物とは思えない野菜のような甘味が味わえ、最後に中心部の白っぽい芯の、穀物としての味が残る。 一粒で三種類の味を味わうことができるのである。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
とうもろこしは、一本で平均十六列、一列の粒数約三十五粒である。(粒の総数は必ず偶数だそうだ)
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
(とうもろこしをかぶりついて食べる)大抵の人は、中央どまん中というあたりにかぶりついてその辺一帯をけずり取る。そして次々にけずり取っては空き地を造成していく。このへんは、古い住宅をシャベルカーでけずり取っていく地上げ屋に似ている。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
しめった唐もろこしの茶色のひげの中から、ぞうげ色の粒々が行列して出て来る。
林芙美子 / 新版 放浪記 青空文庫
あと 9 個の表現が登録されています
ログインして全部見る
ログインして全部見る
同じカテゴリの表現一覧
野菜 の味・おいしさの表現の一覧
食べ物表現 大カテゴリ