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夜明けの表現・描写・類語
暁の爽やかな薄明が東の空に星々のまどろみを消し去っていく
福永武彦 / 草の花 amazon
インクのしみのような太陽がわずかばかりの薄明を地上に投げる
福永 武彦 / 草の花 amazon
夜明けだ、新しい空気が甘美な果汁のようにかれを蘇生させる。
大江 健三郎 / われらの時代 amazon
バラの花びらをすかしてみるような夜あけの光
庄野 英二 / 星の牧場 amazon
あけがた近くの青ぐろいうすあかり
宮沢賢治 / 風の又三郎 青空文庫
忙しく歩く人たちの姿が見える。一日の始まり。世界が目を覚まし、世の中の歯車が回転し始める時間。
村田 沙耶香「コンビニ人間」に収録 amazon
東のそらがぼうっと銀いろになって
宮沢賢治 / セロ弾きのゴーシュ 青空文庫
宮沢賢治 / いちょうの実 青空文庫
宮沢賢治 / いちょうの実 青空文庫
もう夜が明けていた。カムサツカの連峰が金紫色に輝いて、海から二、三寸位の高さで、地平線を南に長く走っていた。小波 が立って、その一つ一つの面が、朝日を一つ一つうけて、夜明けらしく、寒々と光っていた。――それが入り乱れて砕け、入り交れて砕ける。その度にキラキラ、と光った。鴎の啼声が(何処 にいるのか分らずに)声だけしていた。――さわやかに、寒かった。
小林多喜二 / 蟹工船 青空文庫
未だほの闇 いのに家を出る。
伊藤左千夫 / 野菊の墓 青空文庫
有島武郎 / 生まれいずる悩み 青空文庫
あや目も知れない闇 の中から、硫黄 が丘 の山頂――右肩をそびやかして、左をなで肩にした――が雲の産んだ鬼子のように、空中に現われ出る。鈍い土がまだ振り向きもしないうちに、空はいち早くも暁の光を吸い初めたのだ。
有島武郎 / 生まれいずる悩み 青空文庫
その白い羽根がある瞬間には明るく、ある瞬間には暗く見えだすと、長い北国の夜もようやく明け離れて行こうとするのだ。
有島武郎 / 生まれいずる悩み 青空文庫
(朝焼け)夜の闇 は暗く濃く沖のほうに追いつめられて、東の空には黎明 の新しい光が雲を破り始める。
有島武郎 / 生まれいずる悩み 青空文庫
有島武郎 / 生まれいずる悩み 青空文庫
恐ろしいまでに荘厳 なこの日の序幕
有島武郎 / 生まれいずる悩み 青空文庫
満天の星空の縁が、ほんのわずか白んできたように見える。そろそろ夜明けが近い。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
朝が来ると、闇の魔法は解けて、私たちは黒い世界から白い世界へと引きずり戻されている。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
眠りの浅い夜を終えて、カーテンの向こうがだんだん光の中へ引きずられ、気が付くと白い世界の中にいる。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
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