微風・そよ風の表現・描写・類語

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微風・そよ風の表現・描写・類語

海の微風が快活な昆虫のように見えない羽摶（はばた）きを、私の耳もとへ伝えて来たりした。

三島由紀夫 / 仮面の告白　amazon

葉はどこにも感じない微風に動揺して自分のみが怖じたように騒いでいる。

長塚節 / 土　amazon関連カテ青葉・葉っぱ

たんぽぽの綿毛を運ぶような微風

池の上をさらさらと風が渡って

夏目漱石 / 吾輩は猫である　青空文庫

微風が吹くと、一様に背を曲げる芒

横光利一 / 日輪　青空文庫関連カテ薄(すすき)・萱(かや)

初夏の薫風

池波正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ夏

早苗（さなえ）がやさしく風に吹かれている

岡本かの子 / 東海道五十三次　青空文庫関連カテ田園・田畑

初秋の風は、やたらに、治郎吉を退屈の殻から唆（そそ）った。

吉川英治 / 治郎吉格子　青空文庫関連カテ気持ちが高まる・こみ上げる

トンボがとまっている。羽根が白く透けてふるえている。

林芙美子 / 新版　放浪記　青空文庫関連カテトンボ

清冽な風が、どこからかかすかに吹いているのを感じた。

吉本ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録　amazon

そのとき、線香の匂いを鼻先に感じて、重藤は振り返った。　冷たく乾いた風が、《辰川家》の墓前の線香の煙を揺らしたのだった。

翔田寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録　amazon関連カテ匂いがする・におう

薄い生地の短パンと太もものあいだを、新しい季節の予感を含んだ風がさらりと通り過ぎていく。

朝井リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録　amazon関連カテ春の風風を受ける

体をなでるような風

よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録　amazon

日中は動かなかった空気が崩れ、樹々の葉がやっと夕風に爽やかな音をたてて鳴りだした

遠藤周作「沈黙（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ草木のざわめき

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