日本語表現インフォ > 風景表現 > 晴れ・曇り > 曇り空・曇天
曇り空・曇天の表現・描写・類語
灰汁を掻き回したような夕立色の曇天
室生 犀星 / 室生犀星作品集〈第9巻〉汽車で逢った女,餓人伝 amazon
病人の顔色のように空が暗くにごっている
山本 有三 / 波 amazon
大きな紗で掩(おお)うたかと思うように薄い陰翳が世間を包む
長塚 節 / 土 amazon
(部屋の中に)ほんの少しだけ光が入ってくるはりぼての中で暮らしているような気分だった
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
重くるしい雲の剥げかかった曇り日
岡本 かの子 / やがて五月に (1956年) amazon
突然あたりが紗をかけたように薄暗くなった。視線を上げると、いつの間にか新しい雲が現れて太陽を覆っていた。《…略…》再び光が戻り、目の前が白く露光していった。浅倉は眩しさに一瞬目を細めた。
瀬名 秀明 / パラサイト・イヴ amazon
なんだがお日さんぼやっとして来たな
宮沢賢治 / 風の又三郎 青空文庫
空が一面に曇って参りまして、長い春の日が俄 かに夕方のように暗くなりました。
夢野久作 / ドグラ・マグラ 青空文庫
世の中が暗澹 と見えた。
有島武郎 / 或る女(後編) 青空文庫
灰色の雲が空一帯を罩 めていた。それはずっと奥深くも見え、また地上低く垂れ下がっているようにも思えた。 あたりのものはみな光を失って静まっていた。ただ遠い病院の避雷針だけが、どうしたはずみか白く光って見える。
梶井基次郎 / 城のある町にて 青空文庫
窓の外には一九七四年四月のぼんやりと曇った空が広がっていた。雲は平板でつぎめひとつなく、まるで空にすっぽりと灰色のふたをかぶせたように見えた。
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
鈍色 の空の下にまっ黒い川が流れていた。
阿刀田 高 / 来訪者「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
濁った雲のなかに白い太陽が光り
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
雲は太陽を 覆いかくして鉛色に低くたれこめていた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
あと 28 個の表現が登録されています
ログインして全部見る
ログインして全部見る
同じカテゴリの表現一覧
晴れ・曇り の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ