指ほどの長さでまるまると肥っている、野生のバナナは皮を剥 ぐと、見る見る象牙色 の肌から涙のような露を垂らした。
岡本かの子 / 河明り ページ位置:71% 作品を確認(青空文庫)
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バナナ
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......。レモンの汁をかけたパパイヤの果肉は、乳の香がやや酸※ [#「やまいだれ+発」、U+3FB1、742-下-21]した孩児 の頬 に触れるような、輭 かさと匂 いがあった。指ほどの長さでまるまると肥っている、野生のバナナは皮を剥 ぐと、見る見る象牙色 の肌から涙のような露を垂らした。柿の型をした紫の殻を裂くと、綿の花のような房が甘酸く唇に触れるマンゴスチンも珍らしかった。 「ドリアンがあると、こっちへいらっした紀念に食べた果ものになるのですが......
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青いバナナ
林芙美子 / 新版 放浪記
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