住民税と国民健康保険料さえロクに払えず、聞くも恐ろしいほどの延滞金と合体して巨大なモンスターと化したそいつらが、日夜、我が家の家計を脅かしてる有様なのだ。

私は一人立ちしていても貧乏だし、お夏さんは親のすねかじりで勿論（もちろん）お小遺いもそんなにないので、二人は財布を見せあいながら、狐うどんを食べた。

哀れなほどわずかな賃金

弱き者よ汝（なんじ）の名は貧乏なり。

電話加入権を差し押さえられる

（品薄）更に二割の値上げをしても需要に応じ切れなくなった。

ちょっと値段が高いほうだろう。 　それはよい材料を使い、仕込みに金をかけているからであって、味は申し分がない。

金が底をはたく

親爺さんというのが非常に吝嗇（けち）で、その娘を医者にもかけてやらなければ薬も買ってやらない

暑い陽ざしだった。だが私には、アイスクリームも、氷も買えない。ホームでさっぱりと顔を洗うと、生ぬるい水を腹いっぱい呑んで、黄いろい汚れた鏡に、みずひき草のように淋しい自分の顔を写して見た。