全身を憤怒の火にして、ぶるッと、彼の本性が、その唇をつよく噛んだ
吉川英治 / 雲霧閻魔帳 ページ位置:50% 作品を確認(青空文庫)
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怒る・いかり
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前後の文章を含んだ引用
......――と泣いていたのが、途端に、黙って、裂けた笛みたいに、ぴくともしなかった。 はッ――と雲霧は足を竦 めた。脛 から背へ、冷たいものが、さっと這いのぼった。それは、全身を憤怒の火にして、ぶるッと、彼の本性が、その唇をつよく噛んだと思うと、 「あッ、よくも俺の子を」 と、両手で、ぐッと権内の体を前に掴みよせた。その襟もとを、力まかせに――極度な怒りをこめた腕で――捻じ切るほど締めたのである......
単語の意味
憤怒(ふんど)
憤怒・・・とても怒ること。「ふんぬ」とも読む。
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気づけば、俺は町長のネクタイをねじり上げていた。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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