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和菓子の比喩を使った文章の一覧(11件)
漱石先生は「草枕」の中で羊羹の色を讃美しておられたことがあったが、そういえばあの色などはやはり瞑想的ではないか。玉のように半透明に曇った肌が奥の方まで日の光りを吸い取って夢みるごときほの明るさを啣(ふく)んでいる感じ
谷崎潤一郎 / 陰翳礼讃
オハギは反世界の食品である。中にあるはずのアンコが外側の皮になり、本来は皮になるべきご飯がアンコのように中に収まる。大変なデザインをしたものである。オハギは秋。パラダイムの大転換があったのかもしれない。それまでアンコを内に含んで、草餅や大福のように、つつがなく膨張してきたこの宇宙が、夏の終り、ついに臨界点に達する。宇宙は収縮に転ずる。時間が逆行をはじめる。アンコが外側に出てくる。ご飯が内側に内側に包み込まれる。
赤瀬川 原平 / 明解 ぱくぱく辞典 amazon
中には艶のいい栗饅頭が一杯、見事な坊主頭を並べてゐだ。
石坂 洋次郎 / 暁の合唱 amazon
饅頭屋の簀の子(すのこ)の上で、綿のように脹らんでいる饅頭
横光 利一 / 蠅 amazon
その他の食べ物のおいしさを表す比喩表現
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