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才能らしきものの見当らぬ私にとって、現在かくある小説家という職業そのものが奇蹟であった。いわば大空への 飛翔 を夢見た少年が、がむしゃらに徒手空拳を振り回すうちに、鳥になったようなものである。
浅田次郎 / あとがきにかえて(奇蹟の一巻)「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:16% 作品を確認(amazon)
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奇跡・幸運・ラッキー
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前後の文章を含んだ引用
......だ結果なのだから仕方がない。 しかし、たゆまざる努力や真摯な懊悩のもたらす「奇蹟」は信じていた。少くとも「奇蹟的結果」の存在は信じていたのである。 どう考えても才能らしきものの見当らぬ私にとって、現在かくある小説家という職業そのものが奇蹟であった。いわば大空への飛翔を夢見た少年が、がむしゃらに徒手空拳を振り回すうちに、鳥になったようなものである。 そうした内なる奇蹟が、誰の上にも起こりうるということは知っていた。 一九九四年からほぼ一年半をかけて、私は『蒼穹の昴』という長篇小説を書いた。 稿を脱けたとき......
単語の意味
徒手(としゅ)
徒手・・・1.手に何も持たないこと。何も持たずに何かをすること。素手(すで)。空手(からて・くうしゅ)。手ぶら。
2.自分の力以外に、いっさい頼るもののないこと。
「徒」は、「何も持たない」ことを意味する。
2.自分の力以外に、いっさい頼るもののないこと。
「徒」は、「何も持たない」ことを意味する。
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