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......。「遅かったなァ」　武内は二人を見るなり言った。リバーには一組の若い男女が、隅のテーブルでささやき合っているだけだった。政夫は気まずそうに、カウンターに腰かけ、小指の先で耳の中をかきながら、父親の顔をちらっと見た。「用事て、何？」「用事なんてあらへん。用事がでけんかぎり、家に帰らんと、どこかをほっつき歩いてるつもりかァ？」　最後に残っていた客が出て......

単語の意味

小指（こゆび・しょうし）

小指・・・手足の五本の指のひとつ。五本の端にあって、もっとも細い指。第五指（だいごし、親指から五番目のため）。小指を立てることによって、妻や愛人などを指すことがある。