痛みが脳天に抜ける。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:21% 作品を確認(amazon)
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痛さ・痛い感覚
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前後の文章を含んだ引用
......いだ! 埃のにおい、アスファルトのにおい、あの夜の路地のにおいだ! 上の空でつまみ上げた煮物を口に入れた途端、舌が変なふうに捩れて奥歯でしたたかに噛んでしまう。痛みが脳天に抜ける。箸を取り落とし、手で口を覆う。「なんや、舌噛んだんか、いけるか?」 なんとか耐えてうなずき、口のなかのものを飲み下す。あの夜と同じ血の味が広がる。 傷ついたあた......
単語の意味
脳天(のうてん)
脳天・・・頭のてっぺん。頭頂部。
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軀に薄い刃物で切られるような痛みが走った。
吉行 淳之介 / 闇のなかの祝祭 amazon
からだもちぎれるばかり痛いのを堪 へて走りました。
宮沢賢治 / ひかりの素足
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「刺激」カテゴリからランダム5
手でかいてもみても痒みはひかず、自分の肉体を離れて痒みだけが、すぐ間近に浮遊する感覚があった
鈴木 光司 / らせん amazon
僕は今、この苦痛の中、いや、苦痛そのものとして、この空間に、ある。
中村文則 / 教団X amazon
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