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肌の傷・怪我の表現・描写・類語
わき腹に銃創があり、そこだけ萎んだ花びらのような形で、周りの皮膚より黒ずんで厚ぼったく変色している
大江健三郎 / 死者の奢り amazon
焼け爛れた皮膚が乾き切るまでに二箇月以上要した中々の重傷
谷崎潤一郎 / 春琴抄 amazon
鼻緒ずれの痕がひどい霜焼けの痕のように残る
川端 康成 / 掌の小説 amazon
冷えれば、しもやけはじりじりと凍ってきて、重く刺すように痛む
幸田 文 / おとうと amazon
海老のように赤い手足が、しもやけでまるまるとふくれている
壷井 栄 / 大根の葉・暦 (1980年) amazon
注意して見なければわからないぬほどの白い怪我
三島 由紀夫 / 午後の曳航 amazon
足首にかたくゴム輪をはめたような傷痕が刻みつけられる
吉村 昭 / 魚影の群れ amazon
私は遁(のが)れた獣のようにその傷口を舐めた。
三島 由紀夫 / 金閣寺 amazon
ぱっくり開いた(顔の)傷口のようすは、たとえば地底旅行をしているようなもので、普段見慣れたおのれの顔の下にひそんでいる異界の光景だ。
中島 らも / 今夜、すベてのバーで amazon
(みみず腫れ)背中一面、隙間がないほど赤黒いみみずばれが、鯰(なまず)のように這っている
木山 捷平 / 長春五馬路 amazon
大きな、まるで暗い不思議な花のような病竃(びょうそう)
堀 辰雄 / 風立ちぬ amazon
(顔のケロイド)まるで蛭(ひる)の巣だよ。
安部 公房 / 他人の顔 amazon
鈍角が強引に引き裂いて行った傷は、石榴(ざくろ)のように赤い肉をはみ出していた。
島木健作 / 生活の探求 amazon
数日経てば消えてしまう傷痕
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
頬のところが切れて血が出ていたが、それほど重い傷にも見えない。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
(紙で切る)紙できれて指にするどい痛みが走り人差し指の第二関節に細い血の線が浮かび上がる。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
今、生まれたすり傷がいちめん赤く染まっていてくらっとした。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
(喉のえぐられた傷)息をいたすたびに、傷口でひゅうひゅうという音がいたすだけ
森鴎外 / 高瀬舟 青空文庫
(切断された鶏の首の)断り 口 の 柘榴 のように開いた肉
志賀 直哉 / 濠端の住まい「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
(手榴弾による負傷)彼の身体の上にあの手榴弾の爆裂した瞬間の、ぐにゃりとした感覚、意識と体液とが混合したようなねばねばした瞬間がおそいかかってきた。
野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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