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患者・病人・けが人の表現・描写・類語
患者の手足はかたくこわばり、木づくりの人形のようだった
北社夫 / 夜と霧の隅で amazon
(ベッドの上の患者)この男はもうすぐ死ぬのだということが理解できた。彼の体には生命力というものが殆ど見うけられなかった。そこにあるものはひとつの生命の弱々しい微かな痕跡だった。それは家具やら建具やらを全部運び出されて解体されるのを待っているだけの古びた家屋のようなものだった。
村上 春樹 / ノルウェイの森 下 amazon
まるで月光の滴りでも落してやるかのように病人の口の中へその水の滴を落してやった。
横光 利一 / 時間 amazon
(患者)彼らの姿はたしかに墓場に集まってくる幽霊を信太郎にも連想させた。
安岡 章太郎 / 海辺の光景 amazon
叔父は三年後に腸の癌を患い、体中をずたずたに切り裂かれ、体の入口と出口にプラスチックのパイプを詰め込まれたまま苦しみ抜いて死んだ。最後に会った時、彼はまるで狡猾な猿のようにひどく赤茶けて縮んでいた。
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
四五日経つともうすっかり痩せてしまった。
梶井基次郎 / のんきな患者 青空文庫
今は、はやく退院して新宿行って、中村屋のカレー食べたいな、とか和田門のステーキかな、とかうきうきして外出のことばっかり考えてるけど。《…略…》普段の生活がすごーい、すばらしい幸福に満ちあふれているように思えたりして。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
(衰弱した患者)ブルーのパジャマを着ていたので、首筋と手首の白さが余計に引き立って見えた。皮膚の細胞が一個一個透明になっていくような白さだった。このままどんどん身体が透明になって、空気の中に溶けていくようなきれいな死に方を、弟はするのだろうかと思うと、不安で悲しかった。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
(病気で衰弱して死ぬ)弟は死んだ。十三カ月も生きることはできなかった。弟の身体は、最後、本当にガラス細工になってしまった。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
(暗い病室で)患者たちが 蝙蝠 のようにベッドから這いおりたり、這いのぼったりしていた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
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