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痩せすぎた体形の表現・描写・類語

むっちりしていた胸も、心もち平べったくなったようである。丸く盛り上がってたお尻のあたりも、もなんとなく肉が落ちた気がした。

水上勉 / 越前竹人形　amazon

しごいたように痩せさらばえて筋肉と云う筋肉が、日のたうつにつれて毟り取られたように影をひそめて行って

川崎長太郎 / 船頭小路　amazon

痩せ萎びる

骨と皮に痩せ細っている

背の低い、骨と皮ばかりに痩せた、意地悪そうな老人

身は骨と皮ばかりに痩せて、蒲団を三枚も四枚も敷いて寝ていても、畳の固さが骨にこたえて痛くてならなかった

井伏鱒二 / 黒い雨　amazon関連カテ畳（たたみ）

骨の上にじかに皮を着せたようだ

手足のよく透けて見える老体は、全く骨ばかりのように痛々しい

肋骨が透いて見える薄い肉

痛々しい、骸骨のように痩せた老人

影のように痩せ細って、声さえうら枯れてきた

全身の肉という肉は落ちつくしてまるでひからびた蛙のようであり、軽々と掌にのせられるかと思われた

中山義秀 / 厚物咲　amazon

老い萎びた老夫婦が枯れ木のように並んでいる

痩せこけて青白い顔でローソクみたい

近頃食欲が衰えて、やや痩せが目立つようになった

ダブダブの薄い夏服の中で、痩せてヒョロヒョロした体

ぺちゃんこの胸、変にながい手足、子供みたいな悦子の軀（からだ）は、抱き寄せるとき、僕の胸のなかで折れそうになる。

安岡章太郎 / ガラスの靴　amazon

小柄で痩せぎすな男

肋骨が一つ一つハッキリ段々になっている、腰の骨が飛とびだし、お尻の肉が握り拳ぐらいに小さく、膝の骨だけとびだして股の肉がそがれたように細くすぼまり脛（すね）は全く膨らみというものを失われてガサガサした棒になっている。

坂口安吾 / 青鬼の褌を洗う女　amazon

痩せてはいるが、それほど萎びても弛んでもいない

体の前面から肉をえぐり取ったように痩せている

一本の線になって消えていきそうな小さく細い後ろ姿

林芙美子 / 晩菊・水仙・白鷺　amazon

裸になると肋骨が浮かび上がり、安物の鳥かごのように見えた

村上春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年　amazon

血管の浮くような細い腕や足はすらりと長く、全身がきゅっと小さく、彼女はまるで神様が美しくこしらえた人形のような端整な外見をしていた。

吉本ばなな / TUGUMI(つぐみ)　amazon関連カテ美人・美しい女

膨らんだダウンジャケットのせいで体つきは不明だが、脚の格好から見ておそらく痩せている。

腹も顎も二の腕も、まるでバービー人形のようにホッソリ美人

関連カテすらりとした体形

（ガリガリ）胃腸が弱そう

分厚い眼鏡をかけた、青白いもやし君

関連カテネガティブな人の印象

鶴のように痩せ細った長身

田宮虎彦 / 足摺岬　amazon関連カテ背が高い・長身

まるで結核患者みたいに痩せていた

大庭みな子 / 啼く鳥の　amazon

（女の）骨ばった背中は見知らぬ置物のような感触を彼の手に返した。

黒井千次 / 群棲　amazon

雛鶴（ひなづる）のように白く細い悦子

円地文子 / 女坂　amazon関連カテ色白・肌の白さ

幽霊のようにやつれた姿

痩せ犬のように骨ばった守の肉体

武田泰淳 / 風媒花　amazon

幽鬼のように痩せ細った中井

武田泰淳 / 風媒花　amazon

彼女は熱い鉄板の上に転がった蝋燭のように痩せていた。

葉山嘉樹 / 淫売婦　amazon

痩せたヒョロヒョロの、南瓜（かぼちゃ）の萎（しな）びた花のような、女郎上りのおばさん

葉山嘉樹 / 海に生くる人々　amazon関連カテおばさん・熟女

骨ばったマネキン人形のような

全体が細く、ふくらはぎなどには肉らしい肉もなく丸みというものが見当たらず、実際に見たことないけれどもその直線はフラミンゴを想起させる

川上未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録　amazon

ふくらはぎはまっすぐでたゆむ肉もなく、乾いた魚の腹のようであった。

川上未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録　amazon関連カテすね・ふくらはぎ

痩（や）せた肋骨（あばら）が洗濯板なる

夢野久作 / ドグラ・マグラ　青空文庫

蚊のようにやせた体（からだ）

芥川龍之介 / 河童　青空文庫

瘦せたせいで、露出した背中ははかなげなほど華奢で、肩甲骨の深いくぼみは天使の羽根が生えていたときの名残りに見えた。

綿矢りさ / 亜美ちゃんは美人「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録　amazon

階段のように一つ一つ窪（くぼ）みの出来ている胸

小林多喜二 / 蟹工船　青空文庫

胸は、肋骨（ろっこつ）が一つ一つムキ出しに出ていた。

小林多喜二 / 蟹工船　青空文庫

体は風船が萎んだようにスリムになって

野崎幸助「紀州のドン・ファン美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)」に収録　amazon

制服を脱ぐと、あばら骨の浮き出た貧弱な身体があった。　予算がなくなった工事現場みたいに、第二次性徴が途中で止まってしまった私の身体は、青白く、ところどころ骨がくっきりと浮き出ている。

村田沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録　amazon関連カテ病的・弱々しい体つき

やせ細っていっそう背たけの伸びて見える

有島武郎 / 或る女（後編）　青空文庫

葉子は神の締（し）め木（ぎ）にかけられて、自分のからだが見る見るやせて行くのを自分ながら感じた。

有島武郎 / 或る女（後編）　青空文庫

病者のように痩せている。

横光利一 / 日輪　青空文庫

矛木（ほこぎ）のようにだんだんと痩（や）せて

横光利一 / 日輪　青空文庫

貧乏暇なしで瘠（や）せています

宮本百合子 / 伸子　青空文庫関連カテ貧乏・お金がない

みな痩（や）せて背中まで肋骨（ろっこつ）が透けて見える。あわれに物凄（ものすご）い。またそれ等の人々の背を乗客席に並べて乗せた電車が市中を通ると、地獄車のように、異様に見えた。

岡本かの子 / 河明り　青空文庫関連カテ電車・汽車

娘の身体を、両腕に、抱き抑えた。ぼきっと、折れはせぬかと思われるほど、細い――痛々しい――人間の春は遠く去っている娘の肉体だった。

吉川英治 / 雲霧閻魔帳　青空文庫関連カテ抱擁・抱き合う・抱きしめる患者・病人・けが人

痩身（そうしん）衣（ころも）にも耐えずという風采（すがた）

吉川英治 / 八寒道中　青空文庫

蟷螂（かまきり）みたいな細ッこい浪人

吉川英治 / 八寒道中　青空文庫

色の青いやせ男

森鴎外 / 高瀬舟　青空文庫

頬はだんだんこけ、あの高い鼻柱が目に立って硬く秀でて

梶井基次郎 / Ｋの昇天――或はＫの溺死　青空文庫

役者のように細々としたその若主人

林芙美子 / 新版　放浪記　青空文庫

遠くに離れて坐っているので、生田さんは馬鹿に細っこく見える。

林芙美子 / 新版　放浪記　青空文庫

スーツの腰回りが気持ちだぶついているあたり、この一年の拘置所生活が彼の身を確実にやつれさせていることを窺わせている。

雫井脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録　amazon

十キロ近く痩せたようで、作り笑顔こそ見せるものの、そこには以前のパワーは宿っていなかった。何か病気をして痩せた人のように見える。

雫井脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録　amazon

制服から出ている太ももは、まるで腕のように細い。

朝井リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録　amazon

細い肋骨に張り付いた皮膚は、紙のように強張っている。

小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録　amazon

（衰弱した寝たきり老人の乳房）脂肪を失い、厚ぼったい皮膚のたるみになってしまった乳房が横たわっている。

小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録　amazon関連カテ乳房・乳首寝たきり

スカートの裾からのびている、枝のような二本の足

小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録　amazon関連カテ足の太さ・細さ

目は落ちくぼんでいたのです。眼球はトロンとして生気がありませんでした。

湊かなえ / 罪深き女「ポイズンドーター・ホーリーマザー (光文社文庫)」に収録　amazon関連カテ元気がない人

小さい頃のあの子は、きゅうりみたいに青くて細くて顔色も悪くて、全然いただけなかったよ。

よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録　amazon

「なんだか牛蒡みたいなひとだねえ」《…略…》たしかに牛蒡だった。芯まで黒そうで、瘦せていた。

向田邦子 / はめ殺し窓「思い出トランプ（新潮文庫）」に収録　amazon

空っぽの財布のような薄い腹

向田邦子 / 三枚肉「思い出トランプ（新潮文庫）」に収録　amazon

（痩せた老人）もともと瘦せていたが、晩年は脂気も水気もなくなって、へし折ればペキンと音がしそうであった。廊下ですれちがうと、形も匂いも父は一本の煙管きせるであった。

向田邦子 / ダウト「思い出トランプ（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ老人

瘠せた婆さんで、引込んだ眼や、こけた頰や、それが謙作に目刺しを想わせた。

直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録　amazon関連カテ老人

瘦せこけた彼女を痛々しいと思い泣きたいくらいだった。

山田詠美「新装版　ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録　amazon

肋骨のういた胸

遠藤周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録　amazon

みじめに瘦せ衰えている

遠藤周作「沈黙（新潮文庫）」に収録　amazon

棒のように瘦せてよごれた素足

遠藤周作「沈黙（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ足の太さ・細さ

鶴のような痩せさらばえた老人

宮本輝「道頓堀川（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテ老人

足の甲はいつか肉が落ち、鶏の足のように干からびて

昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録　amazon

瘦せて腰の辺りの骨のむき出た裸馬

野間宏 / 顔の中の赤い月「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録　amazon

骨ばかりのやせんぼ

野間宏「真空地帯（新潮文庫）」に収録　amazon

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すらりとした体形突出した目病的・弱々しい体つき痩せた顔・こけた頬

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