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(身動きもできないほど衰弱して)吉田はほとんど身動きもできない姿勢で身体を鯱硬張 らせたままかろうじて胸へ呼吸を送っていた。
梶井基次郎 / のんきな患者 ページ位置:5% 作品を確認(青空文庫)
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患者・病人・けが人
体力の低下・体が衰える・衰弱
植物状態
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前後の文章を含んだ引用
......れともこんな病気にはあり勝ちな、不安ほどにはないなにかの現象なんだろうか、それとも自分の過敏になった神経がなにかの苦痛をそういうふうに感じさせるんだろうか。――吉田はほとんど身動きもできない姿勢で身体を鯱硬張 らせたままかろうじて胸へ呼吸を送っていた。そして今もし突如この平衡を破るものが現われたら自分はどうなるかしれないということを思っていた。だから吉田の頭には地震とか火事とか一生に一度遭 うか二度遭うかという......
単語の意味
身体(しんたい)
胸(むね)
身体・・・人のからだ。肉体。
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(衰弱した患者)ブルーのパジャマを着ていたので、首筋と手首の白さが余計に引き立って見えた。皮膚の細胞が一個一個透明になっていくような白さだった。このままどんどん身体が透明になって、空気の中に溶けていくようなきれいな死に方を、弟はするのだろうかと思うと、不安で悲しかった。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
病院のベッドの上で、美咲は透明になりかけていた。薄くなり、色を失い、透けていこうとしていた。このまま消えちゃうんじゃないかと思った。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
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もぐらが天日にさらされたように体が衰弱する
石坂 洋次郎 / 丘は花ざかり amazon
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全身にチューブを差し込まれ、骨と皮だけになって、混濁した意識のなか、ただ生きているというだけの生を生きて……もうすぐ、その命も尽きる。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
帰るたびに、父の体は縮んでいく。夏の頃は僕が見舞いに訪れると母や付添婦さんの助けを借りてベッドに起き上がっていたが、今日は最初から最後まで横になったまま、落ちくぼんだ目でぼんやりと天井を見つめていた。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
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(病兵たちは)思い思いの 恰好 で横わり、時々立ち上って無意味にのろのろと動いた。人間よりは動物に近かった。しかも当惑のため生存の様式を失った、例えば飼い主を離れた家畜のように見えた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
人々が絶え間なく行き交っている。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
人いきれで、その辺りだけ室温が違っていそう
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
(人工呼吸器)規則的に胸を上下させ、静かに息をし続けていた。プスー、プスーという人工呼吸器の音が止むことなくICUの中に響いていた。
瀬名 秀明 / パラサイト・イヴ amazon
「健康・体調・病気」カテゴリからランダム5
(電話相手が疲れている)時差はどれくらい? とか調子はどう? とか聞いても答えが全くない。ただ、 「うん、とにかく帰るわ。」 と言うだけだった。私は時報や天気予報と話しているような気がしてしまって
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
跳躍台に登っただけでよろめくにちがいないほど衰弱しきる
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
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