(風呂上がりの)背に触れると、着ている薄いシャツをとおして湯の湿り気が伝わってくる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:31% 作品を確認(amazon)
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湯上りの肌
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......する。 首にタオルをかけた陣治が部屋に入ってくると、強いシャンプーのにおいがする。「ああ、気持よかった。さっぱりしたわ」 ベッドの端に腰掛けて顔と髪を拭く。その背に触れると、着ている薄いシャツをとおして湯の湿り気が伝わってくる。「よっしゃ、もうちょっと向こうへ寄って。足の方から順番に揉んだるさかい」 陣治はベッドに上がって十和子の足元にすわり込む。「寒ないやろ」と、上掛けを太腿のあたり......
単語の意味
背(せ)
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量の少ない髪を後で無雑作に束ね、狭い富士額の生え際の辺りが湯に濡れて輝き、湯上りの化粧のない浅黒い顔が電灯の笠の辺りに近づくと艶々と光り、引き締った皮膚はかえってその顔に少し固い感じを与えている。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
野田のガウンがはだけたのを、背中にまわって直していると、湯上りのぬくもりが厚いタオル地を通してぬるい湯タンポのように伝わってくる。
向田邦子 / りんごの皮「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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