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量の少ない髪を後で無雑作に束ね、狭い富士額の生え際の辺りが湯に濡れて輝き、湯上りの化粧のない浅黒い顔が電灯の笠の辺りに近づくと艶々と光り、引き締った皮膚はかえってその顔に少し固い感じを与えている。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 ページ位置:24% 作品を確認(amazon)
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湯上りの肌
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前後の文章を含んだ引用
......して、深見進介の暗い顔には怒りの感情を超えた羞恥の感情が現われている。「何を賑やかに騒いでいなさるの。」中の三畳に通じる唐紙戸が開き、女主人がお膳を運んで来た。量の少ない髪を後で無雑作に束ね、狭い富士額の生え際の辺りが湯に濡れて輝き、湯上りの化粧のない浅黒い顔が電灯の笠の辺りに近づくと艶々と光り、引き締った皮膚はかえってその顔に少し固い感じを与えている。足袋をはかぬ小さい素足が木綿飛白の下に覗いて、その恰好のよい足の辺りにかえって女の感じが現われ出ていた。「いや、深見が蒟蒻のおでんを待ちかねていてね。」美沢多一......
単語の意味
浅黒い(あさぐろい)
艶(つや)
笠(かさ)
富士額(ふじびたい)
化粧・仮粧(けしょう・けそう)
浅黒い・・・薄黒い。とくに、日に焼けたように茶色を帯びた皮膚の色のこと。
・・・1.物の表面に感じられる、なめらかで、美しく光る印象。
2.声などに張りがありなめらかで美しいこと。
・・・日光や雨、雪、ほこりなどを防ぐために頭にかぶる円錐形の帽子のようなかぶりもの。竹や木材などでできているものが多い。また、同じような形のもの。「電球の笠」
富士額・・・額の髪の生え際が富士山の形に似ているもの。昔は、美人の条件のひとつとされた。
化粧・仮粧・・・粧(めか)して(=飾り立てて)化けること。
1.ファンデーションや口紅などを付けて、顔が美しく見えるようにすること。おつくり。
2.物の表面を美しく飾ること。装いを新たにすること。
3.外から見えるところ。外面にあらわれている部分。また、上辺(うわべ)だけのこと。虚飾(きょしょく)。
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