声は清明に澄んで明快、耳に心地よく響いて聞く人の心を捕らえて離さない
阿刀田 高 / サン・ジェルマン伯爵考「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:35% 作品を確認(amazon)
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心地いい声・澄んだ声
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前後の文章を含んだ引用
......は百七十センチ前後で、欧米人としてはやや小柄のほう。面長の上品な顔立ちで、とりわけ真直ぐに伸びた鼻梁は高貴な印象を与える。右のこめかみにかすかな三日月形の疵跡。声は清明に澄んで明快、耳に心地よく響いて聞く人の心を捕らえて離さない、と。 私は父の遺言としてこういう人物に帝国ホテルのロビイでめぐりあうよう委ねられたのであった。 ホテルに着いたのは八時を少し廻った頃だった。 一階のロビイは宿......
単語の意味
清明(せいめい)
清明・・・春分から15日目。あらゆるものが清く陽気になる時期という意味。萌え出した草木の芽が、はっきりしてくるころで、太陽暦で4月5日ごろに当たる。
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銀の鈴のような澄みとおった声
有島武郎 / 或る女
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話すに連れて、老婦人の顔が特殊な赤銅色の輝きを帯びていくのを青豆は目にした。それに連れていつもの温厚で上品な印象は薄れ、どこかに消えていった。そこには単なる怒りや嫌悪感を超えた何かがうかがえた。それはおそらく精神のいちばん深いところにある、硬く小さく、そして名前を持たない核のようなものだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
「それが、わたしに話したかったこと?」 早苗は、その一言に反発し、押し返そうとする力が余って、これまで言い淀んでいた言葉を、とうとう口にした。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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