永遠に人目に触れずしてかつ降り、かつ消えてはまた降り積む、あの北地の奥のしら雪のように、その白さには、その果敢 なさの為めに却 って弛 めようもない究極の勁 い張りがあった。
岡本かの子 / 雛妓 ページ位置:84% 作品を確認(青空文庫)
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色白・肌の白さ
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前後の文章を含んだ引用
......の利いた図案である。 こうは見て来るものの、しかし、この衣裳 に覆われた雛妓の中身も決して衣裳に負けているものではなかった。わたくしは襟元から顔を見上げて行く。 永遠に人目に触れずしてかつ降り、かつ消えてはまた降り積む、あの北地の奥のしら雪のように、その白さには、その果敢 なさの為めに却 って弛 めようもない究極の勁 い張りがあった。つまんだ程の顎尖 から、丸い顔の半へかけて、人をたばかって、人は寧 ろそのたばかられることを歓 ぶような、上質の蠱惑 の影が控目にさし覗 いている。澄していても何となく微......
単語の意味
弛む2(たゆむ)
勁い(つよい)
永遠(えいえん・とわ)
弛む2・・・いやになって、心の緊張がゆるむ。努力を怠る。なまける。
勁い・・・「強い」と同じ。
永遠・・・ある状態が果てしなく続くこと。物事が変化しないこと。無窮(むきゅう)。永久(えいきゅう)。
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色白・肌の白さの表現・描写・類語(肌の印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
奉書紙のように肌が白い
円地 文子 / 女坂 amazon
白い陶器に薄紅を刷いたような皮膚
川端康成 / 雪国 amazon
まったく日焼けしていない、なまっちょろい雰囲気の男だ。
池井戸 潤「民王 (文春文庫)」に収録 amazon
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男は全体的に浅黒く日焼けしていたが、それがどこかの海岸やテニス・コートで冗談半分に焼かれたものでないことは一目見ればわかった。我々の知らない種類の太陽が我々の知らない場所の上空に輝いていて、それがこのような種類の日焼けを作り出すのだ。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
日焼けがたまらなく魅力的だ。まるでカフェ・オ・レの精みたいに見える。背中にかっこいい羽をつけて、スプーンを肩にかつぐと似合いそうだよ。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
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