云い知れぬ戦慄が、全身の皮膚を暴風のように這いまわり、駆けめぐるのを感じ初めた。歯の一枚一枚がカチカチと打ち合うのを止める事が出来なくなった。
夢野久作 / ドグラ・マグラ ページ位置:99% 作品を確認(青空文庫)
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とても怖い
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前後の文章を含んだ引用
......当局と、九大の名誉と……この事件に関する出来事の一切合財をタッタ一人で人知れず支配し、飜弄している……。 ……そうして知らん顔をしている怪魔人…………。 私は云い知れぬ戦慄が、全身の皮膚を暴風のように這いまわり、駆けめぐるのを感じ初めた。歯の一枚一枚がカチカチと打ち合うのを止める事が出来なくなった。……部屋の中の全体がどことなく、大きく開いた若林博士の口腔の恰好に似て来たように思いつつ……そのまん中に突立って、煽風機 のように廻転する自分の頭の中を、眼の奥底......
単語の意味
戦慄(せんりつ)
戦慄・・・怖くて震えること。おののくこと。「戦」も「慄」も訓読みで「おのの(く)」と読める。
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(怒りの炎ので焼かれる苦痛を想像するだけ)皮膚がめくれ、焦げはじめるかのような恐怖を感じた。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
崖縁に足を踏み出すような怖しさ
伊藤 整 / 火の鳥 (1958年) amazon
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一瞬小さな戦慄が走り抜けた。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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恐怖と不安とが、まるで突然天からまいおりてくる鳥のように、ひょいと彼のうちにやってくる
野間 宏 / 真空地帯 amazon
濃霧に塞がれた森の中へ踏み込むような一種の不安
長塚 節 / 土 amazon
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