ウサギは後ろ脚をお尻の下に隠し、前脚を胸の前でお行儀よく揃え、爪先を折り曲げて何かを念じるような、懇願するような格好をしていた。相変わらず(口の)Yの字は動き続け、耳はどんな微かな気配にも反応できるよう、薄桃色の粘膜をピンと張っていた。
小川 洋子 / 盲腸線の秘密「口笛の上手な白雪姫」に収録 ページ位置:91% 作品を確認(amazon)
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ウサギ
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前後の文章を含んだ引用
......は変わっていなかった。色合いも斑の形も滑らかさもそのままで、もしかしたら濡れていないのではないかと思うほどだった。ただ髭の先からしずくが落ちているだけだった。 ウサギは後ろ脚をお尻の下に隠し、前脚を胸の前でお行儀よく揃え、爪先を折り曲げて何かを念じるような、懇願するような格好をしていた。相変わらずYの字は動き続け、耳はどんな微かな気配にも反応できるよう、薄桃色の粘膜をピンと張っていた。「赤ちゃんが産まれたのかもしれない」 彼は背伸びをした。お尻の下か、前脚と胸の隙間か、あるいは人参の葉の中にそれらしい姿が見えないか、目を凝らした。「ねえ、きっ......
単語の意味
爪先(つまさき)
胸(むね)
尻・臀・後(しり)
尻・臀・後・・・1.腰のうしろ下部で、肉が豊かについている部位。座るときや腰をかけるときに下に位置するところ。肛門(こうもん)と尾てい骨がある辺り。尻(けつ)。臀部(でんぶ)。御居処(おいど)。
2.衣服の1にあたる部分。「ズボンの尻」
3.和服の腰から下の、裾(すそ)のほうの部分。
4.物事や長く続いているモノの、後方や一番あと。終わりの部分。しまい。最後。末端(まったん)。結果。
5.容器の外側の底の部分。また、果物の底部。「鍋の尻」
2.衣服の1にあたる部分。「ズボンの尻」
3.和服の腰から下の、裾(すそ)のほうの部分。
4.物事や長く続いているモノの、後方や一番あと。終わりの部分。しまい。最後。末端(まったん)。結果。
5.容器の外側の底の部分。また、果物の底部。「鍋の尻」
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ウサギは後ろ脚をお尻の下に隠し、前脚を胸の前でお行儀よく揃え、爪先を折り曲げて何かを念じるような、懇願するような格好をしていた。相変わらず(口の)Yの字は動き続け、耳はどんな微かな気配にも反応できるよう、薄桃色の粘膜をピンと張っていた。
小川 洋子 / 盲腸線の秘密「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
(ウサギの目)そこに黒い目があった。黒い色が充満した二つの粒でしかない
小川 洋子 / 盲腸線の秘密「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
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