軒先に屈みこんで、足の先に積ってくる雪を見ていた。見ているまに、指がかくれ、甲が隠れ、今に体も埋まるかと思われるほど、風は、伊吹の雪を送ってきた。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳 ページ位置:89% 作品を確認(青空文庫)
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雪
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前後の文章を含んだ引用
......歩いた。もうそこは、村端 れの土橋だった。 「そうだ、これも行 の一つ。朝までに凍えて死ねば、それまでのこと……」 どこの納屋か、藁 が積んである。それへ、笈 をおろし、軒先に屈みこんで、足の先に積ってくる雪を見ていた。見ているまに、指がかくれ、甲が隠れ、今に体も埋まるかと思われるほど、風は、伊吹の雪を送ってきた。 「まあ」 ふいに、後ろの戸が開いて、戸の隙間から女の顔が見えた。人は住まない外納屋 と思っていた心蓮は、あっと、驚きの目をふりあげた。 「旅のお方。先ほどから、気づ......
単語の意味
軒(のき)
体(からだ)
足・脚・肢(あし)
軒・・・屋根の端の下にさがった部分で、建物の外壁より突き出ている部分。
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
足・脚・肢・・・1.動物の胴体の下から左右に分かれて伸びている部分で、歩いたり体を支えるのに用いる部位。とくに、足首から下の部分をさすこともある。
2.台を支える棒状の部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分や、物の下や末端部分。「テーブルの足」
3.歩くこと。走ること。また、その能力。「足が速い選手」
4.行くこと。また、来ること。また、そうするための手段や乗り物。「客の足がとだえる」「足の便がいい」
5. 餅(もち)などの粘り。こし。
6.損失。欠損。借金。また、旅費。
7.その他、足の形や動きから連想されできた表現として、
・食べ物の腐りぐあいや、商品の売れ行き。「足がはやい」
・(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「灬(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。
・雨や雲、風などの動くようす。「細い雨の足」
・(足)過去の相場の動きぐあい。
2.台を支える棒状の部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分や、物の下や末端部分。「テーブルの足」
3.歩くこと。走ること。また、その能力。「足が速い選手」
4.行くこと。また、来ること。また、そうするための手段や乗り物。「客の足がとだえる」「足の便がいい」
5. 餅(もち)などの粘り。こし。
6.損失。欠損。借金。また、旅費。
7.その他、足の形や動きから連想されできた表現として、
・食べ物の腐りぐあいや、商品の売れ行き。「足がはやい」
・(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「灬(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。
・雨や雲、風などの動くようす。「細い雨の足」
・(足)過去の相場の動きぐあい。
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雪の表現・描写・類語(雪・霜・あられのカテゴリ)の一覧 ランダム5
砂塵のように、雪が人気のないホームに幾重もの襞(ひだ)となって流れている
連城 三紀彦 / 棚の隅 amazon
(ヒマラヤスギの)濃緑の枝をたわませながら、雪は器用にその先端にまで積もっている。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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「雪・霜・あられ」カテゴリからランダム5
靴が破れていた。そこへ針のような雪がはみこんでいる。
黒島 伝治 / 渦巻ける烏の群 amazon
店を出る頃には、雨は雪に変わっていた。 大気にたっぷりと満ちた湿気のおかげか、雪の舞う街は妙に暖かく、俺は間違った季節に迷い込んでしまったような不安をふいに感じる。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
白い粒が空から落ちてくる。花火を見ているときみたいに、街全体が白い結晶の中に吸い込まれていく感じがする。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
羽毛のような軽やかな雪が舞い降りる
三浦哲郎 / ユタとふしぎな仲間たち amazon
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