(ヒマラヤスギの)濃緑の枝をたわませながら、雪は器用にその先端にまで積もっている。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:7% 作品を確認(amazon)
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雪
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前後の文章を含んだ引用
......今も橙色のその一人掛けを、冷気が届かない程度の窓辺に引っ張ってきていた。 代々木公園に隣接していて、窓からの景色は、四階まで高いヒマラヤスギに覆われている。その濃緑の枝をたわませながら、雪は器用にその先端にまで積もっている。 灰白色の空を背に、音もなく一定のテンポで続く雪の落下が、やがて蒔野の時間感覚を乗っ取っていった。 こんな日でも、遠くから微かに建設現場の作業音が聞こえていた。......
単語の意味
濃緑色(のうりょくいろ)
濃緑色・・・濃いみどり色。
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だんだん雪に閉ざされてゆく家の中
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
(アスファルトの上の雪の足跡)白と黒と、しゃりしゃり凍る雪のあずき色
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
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「雪・霜・あられ」カテゴリからランダム5
雪の色はそこまで行かぬうちに闇に呑まれていた
川端康成 / 雪国 amazon
閉めきった温かい部屋の中にいても、雪が降ってきた気配を感じることができた。静かであればあるほど、しんしんと迫ってくる音を聞くのである。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
砂塵のように、雪が人気のないホームに幾重もの襞(ひだ)となって流れている
連城 三紀彦 / 棚の隅 amazon
銃声のような鋭いみぞれの音
五木寛之 / 夜の斧 amazon
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