雪の音かしら、窓に何かササササと当っている音がしている。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:31% 作品を確認(青空文庫)
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窓ガラスの雨
雪
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前後の文章を含んだ引用
......ね、ほんとに元気を出して……」 「雑色のお母さんのところへは、月に三十円も送ればいいんだから。」 「私も少し位は原稿料がはいるんだから、沈黙 って働けばいいのよ。」 雪の音かしら、窓に何かササササと当っている音がしている。 「シクラメンって厭な匂いだ。」 時ちゃんは、枕元の紅いシクラメンの鉢をそっと押しやると、簪 も櫛 も枕元へ抜いて、「さあ寝んねしましょう。」と云った。暗い部屋の中で......
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窓ガラスの雨の表現・描写・類語(雨・霧のカテゴリ)の一覧 ランダム5
部屋の電気のスイッチを入れた。窓ガラスについた雨の雫が、白く光って見えた。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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雪の表現・描写・類語(雪・霜・あられのカテゴリ)の一覧 ランダム5
薄陽の射した庭に、羽毛のような雪が、舞っていた。
林 芙美子 / 上田秋成「林芙美子傑作集 (1951年) (新潮文庫〈第201〉)」に収録 amazon
雪よドンドン降ってくれ、私が埋まる程
林芙美子 / 新版 放浪記
(アスファルトの上の雪の足跡)白と黒と、しゃりしゃり凍る雪のあずき色
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
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「雪・霜・あられ」カテゴリからランダム5
目も向けられないような濃い雪の群れは、波を追ったり波からのがれたり、さながら風の怒りをいどむ小悪魔のように、面憎 く舞いながら右往左往に飛びはねる。吹き落として来た雪のちぎれは、大きな霧のかたまりになって、海とすれすれに波の上を矢よりも早く飛び過ぎて行く。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
刻々と暗色を深めながら砕け散る空と海は、もうどこが境界線なのか判別できなかった。雪も天に向けて逆巻いていた。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
雪が街の音を吸い込みながらいつまでもいつまでも降り続けていた。音というものがまるで聞こえなかった。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
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