閉めきった温かい部屋の中にいても、雪が降ってきた気配を感じることができた。静かであればあるほど、しんしんと迫ってくる音を聞くのである。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:4% 作品を確認(amazon)
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雪
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......五十二のときの子よォ。もうできんと諦めとったときにできたがや。千代からそのことを聞いたときはびっくりしたちゃ。体が震えるほどびっくりしてェ……」 竜夫はすべてを閉めきった温かい部屋の中にいても、雪が降ってきた気配を感じることができた。静かであればあるほど、しんしんと迫ってくる音を聞くのである。その不思議な聴覚は、背が急に伸び始めた半年前から、竜夫の中に芽ばえたものであった。「……雪、降ってきたがや。えらい降っとるちゃ」 竜夫の言葉で、重竜はじっと耳を......
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雪の表現・描写・類語(雪・霜・あられのカテゴリ)の一覧 ランダム5
部屋の灯りを吸って、雪の流れが光のような眩しい白さに変わっていく
連城 三紀彦 / 棚の隅 amazon
閉めきった温かい部屋の中にいても、雪が降ってきた気配を感じることができた。静かであればあるほど、しんしんと迫ってくる音を聞くのである。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
車は、あたらしい雪の降り積む道を、滑り止めの鎖をぱりぱり鳴らしながら走った
三浦哲郎 / 忍ぶ川 amazon
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「雪・霜・あられ」カテゴリからランダム5
大看板が、小降りになった雪の中で煙っていた。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
みだれた雪の肌理が微かに光る
大仏 次郎 / 雪崩 (1953年) amazon
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