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大看板が、小降りになった雪の中で煙っていた。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:15% 作品を確認(amazon)
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雪景色・銀世界
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前後の文章を含んだ引用
......いるのか、自分に言っているのか思いあぐねて、千代は真向かいに坐っている老婆を窺った。老婆にじろりと睨み返され、千代は慌てて外の景色に視線をそらした。越中反魂丹の大看板が、小降りになった雪の中で煙っていた。 これからいったいどうやって生活していこうかという思いがあった。借金だらけで、そのうえ収入の道は閉ざされていた。自分が働く以外に道はないのだが、生活費に夫の入院......
単語の意味
煙る・烟る(けむる・けぶる)
煙る・烟る・・・霧やかすみなどで辺りがぼやける。白煙や色のある煙がもくもくと出て、辺り一面に広がる様子。
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雪景色・銀世界の表現・描写・類語(雪・霜・あられのカテゴリ)の一覧 ランダム5
溶け残った汚れた雪が岩のように固く凍りついている
北 杜夫 / 谿間にて「新潮日本文学 61 北杜夫集―楡家の人びと・他」に収録 amazon
じさまもばさまも餓鬼(女の子)も野郎っ子(男の子)も狩り出され、降りしきる雪の中で墨絵のように動きまわっている。
森 敦 / 月山「月山・鳥海山 (文春文庫 も 2-1)」に収録 amazon
積もっている雪の肌が軽石のようにざらつく
石森 延男 / コタンの口笛 第2部 amazon
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「雪・霜・あられ」カテゴリからランダム5
目も向けられないような濃い雪の群れは、波を追ったり波からのがれたり、さながら風の怒りをいどむ小悪魔のように、面憎 く舞いながら右往左往に飛びはねる。吹き落として来た雪のちぎれは、大きな霧のかたまりになって、海とすれすれに波の上を矢よりも早く飛び過ぎて行く。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
雪にさからって歩いている。
林芙美子 / 新版 放浪記
自然が粉雪をあおりたてて、所きらわずたたきつけながら、のたうち回ってうめき叫ぶその物すごい気配
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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