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......辺りにあるはずだった。　だが、そうやって実家を探しながらも、庄司の胸の裡の憂慮の念は、いささかも軽くならなかった。沼津警察署の古い前歴カードを繰っていて遭遇した米山という人物は、確かに臭う。いいや、すこぶる疑わしい。こいつだ、と刑事の勘がしきりと囁きかけてもいた。　ところが、同じように疑いを抱いた勝田が、突拍子もないことを言い出したのだった。重藤への報告を抜きにして、すぐに当たってみよう、と。事件捜査の場合、それがいかに......