最後の一服を頬が窪むほど吸ってから、陣治は火の点いたままの吸殻を窓から投げ捨てる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:27% 作品を確認(amazon)
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タバコ
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前後の文章を含んだ引用
......囲を見回す。「あそこの電柱のプレートに三陽台て書いてあるわ」やはり駅の反対側、それもかなり東に寄っている。「西向いて行ったらどっかで線路にぶつかるはずやから」 最後の一服を頬が窪むほど吸ってから、陣治は火の点いたままの吸殻を窓から投げ捨てる。無言でギアを入れる。 しばらく走ってから十和子はきく。「ときどきこんなことあるん? 仕事場から帰るときとか」「……まさか」 嘘をついている。「陣治、自分で怖わな......
単語の意味
頬(ほお・ほほ)
頬・・・顔の一部。顔の両脇で、口の真横にあるやわらかい部分。ほっぺ。ほっぺた。
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タバコの表現・描写・類語(道具・家具のカテゴリ)の一覧 ランダム5
山仕事をするものは、山火事を恐れるからか、喫煙の習慣があまりない。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
弘美は長く伸びた煙草の灰をあたりにまきちらしながら、大声で笑った。よっぽど大量の煙を吸い込んだらしく、それは笑っている弘美の鼻の穴からいつまでもこぼれ出ていた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
吸っていたマルボロを水を張った空き缶の中に放りこんだ。じゅっ、と音がして煙草の火がかき消えた。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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「道具・家具」カテゴリからランダム5
そしてそんなものを押しわけて敷かれている蒲団。
梶井基次郎 / ある心の風景
氷の針のように冷たく小指を刺し貫いた蝋の一雫(ひとしずく)
連城 三紀彦 / 棚の隅 amazon
逆立ちしたピラミッドのような漏斗
堀田 善衛 / 鬼無鬼島 amazon
一緒に眠っている人達の、思い思いの苦しみが、夜更けの部屋に満ちていて、私はたった一人の部屋がほしくなっていた。
林芙美子 / 新版 放浪記
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