十七歳。いま自分は十七歳なのだと、猛烈に自覚するときがある。これまで聴いてきた曲や、読んできた漫画や小説、観てきたドラマや映画、その中で十七歳という単語に何度出会ったかわからない。十七歳。セブンティーン。 17。たまに、今お前はそんな特別な数字の上に立っているのだと、十七歳からはずいぶんと遠く離れた場所にいる自分が、いまの自分に教えてくれているような気持ちになるときがある。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 ページ位置:52% 作品を確認(amazon)
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思春期
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......ないだけで、自分にも変化は起きているのだ。「もうデビューして二年だもんね」 愛子のつぶやきに、碧が頷く。 この春休みを終えたら、愛子も碧も、高校三年生になる。 十七歳。いま自分は十七歳なのだと、猛烈に自覚するときがある。これまで聴いてきた曲や、読んできた漫画や小説、観てきたドラマや映画、その中で十七歳という単語に何度出会ったかわからない。十七歳。セブンティーン。17。たまに、今お前はそんな特別な数字の上に立っているのだと、十七歳からはずいぶんと遠く離れた場所にいる自分が、いまの自分に教えてくれているような気持ちになるときがある。「波奈なんてもう、今年ハタチだよ、ハタチ」 やばくないハタチって、と愛子が笑うと、「ハタチねえ」と碧が思案顔で繰り返した。「今日、波奈がさ、最後に挨拶したじゃん......
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