叫ぶように中空にあがる姦ましい(鐘の)音
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 ページ位置:32% 作品を確認(amazon)
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鐘の音
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前後の文章を含んだ引用
......者でない証拠である。既に会衆もそれに気がついたらしい。私は私の背に迫って来る彼等の気配を感じる。喧騒が高まる。鐘が鳴り出した。カラン、カラン、カラン、カラン――叫ぶように中空にあがる姦ましい音であった。音は会衆のどよめきと競って、高まって行く。音に連れて、胸苦しさもつのった…… 私は目を覚した。ブンブンという唸るような音が耳にあった。夜空を渡る飛行機......
単語の意味
中空(ちゅうくう)
叫ぶ・号ぶ(さけぶ)
中空・・・1.何も遮(さえぎ)るもののない、空の中ほど。なかぞら。中天。
2.物の内部が空っぽになっていること。うつろ。
2.物の内部が空っぽになっていること。うつろ。
叫ぶ・号ぶ・・・1.何かを訴えるために、大きな声を出す。大声を発する。大声で言う。
2.世間に向かって強く主張する。強く訴える。
2.世間に向かって強く主張する。強く訴える。
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微かなタッチのあと延び広がるように長く続く鐘の音
滝口 悠生 / 死んでいない者 amazon
昔々を呼び醒ますような鐘の響き
石川 達三 / 日蔭の村 amazon
鐘の音が家々の眠りを揺り動かすようにゆるやかに響いてくる
壷井 栄 / 大根の葉・暦 (1980年) amazon
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「外の設備・工作物」カテゴリからランダム5
テレビ・アンテナは町の背後にそびえたつ山なみに挑むように、その銀色の触手を空中にはりめぐらしていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
昼間は気づかない洒落た形の蛍光灯
松村栄子 / 至高聖所 amazon
小さい流れに板橋の架かっている橋
岡本かの子 / 東海道五十三次
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