(耳は)右と左にひとつずつあって、同じ形をしている。取って合せれば二枚貝のようにピタリと合うに違いない。
向田邦子 / 耳「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 ページ位置:48% 作品を確認(amazon)
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耳の色・雰囲気
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前後の文章を含んだ引用
......した赤い絹糸は、片方しかしていない耳飾りにみえた。 楠は、小さなかたつむりのような女の子の耳を眺めていた。耳というのは、なんと不思議な格好をしているものだろう。右と左にひとつずつあって、同じ形をしている。取って合せれば二枚貝のようにピタリと合うに違いない。 楠は、女の子の耳をさわりたいと思った。 赤い絹糸を、強く引っぱって、女の子に、「痛い」 といわせてみたかった。 泣かせてみたいと思った。 強くは結ばないという......
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猿の腰掛けのような巨大な耳朶(みみたぶ)
坂口安吾 / 佐久の夕映「日本の文学〈第63〉坂口安吾,織田作之助,檀一雄 (1969年) 白痴・道鏡・堕落論・他6篇 夫婦善哉・放浪・世相・他5篇 花筐・佐久の夕映・誕生・他3篇」に収録 amazon
楊柳(ようりゅう)の葉よりも薄い偃月(えんげつ)の利刃(りじん)
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
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「耳」カテゴリからランダム5
(暗闇で添い寝をしていて、)彼女の耳を目にすることができた。その耳は柔らかな秘密の洞窟のように見えた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
小さなピンク色の耳が内気な生き物のように、(髪の間からわずかに顔を覗かせる)
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
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